2013 Fiscal Year Research-status Report
携帯型筋電図計を用いた睡眠時ブラキシズムの診断基準を確立する
Project/Area Number |
24592905
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
木野 孔司 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 准教授 (80143585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 暁 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助教 (40359675)
戸辺 昌子 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (20634273)
大友 奈津子 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (30634258)
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Keywords | 睡眠時ブラキシズム / 筋電図 / 携帯型 / 信頼性 / 妥当性 |
Research Abstract |
睡眠時ブラキシズム(SB)の測定方法については,睡眠実験室で測定を行うことがより多くの情報を得られることから推奨されるが,不慣れな環境での睡眠であるということとSBは日間差が大きいことから可能であれば複数日での測定が望ましい.しかし,実験室での複数日の測定は患者の負担が大きく一般臨床医が行うことはさらに困難である.従って,患者の普段の睡眠環境である自宅での測定が可能な携帯型測定装置の使用が望ましい.携帯型測定装置については研究レベルではいくつか示されているが,操作性や価格などの問題で一般臨床医が簡便に用いるものとしては不向きなものが多く,実際の測定装置として市場には出ていない.また,たとえ測定ができたとしても,その結果からSBレベルが何らかの歯科的対応を要するものであるかについて判断することは難しい.これは多数のデータ蓄積による基準値が示されていないことも一因となっている. 以上のことから本研究の目的は信頼性,妥当性のある携帯型ブラキシズム測定・診断システムの構築し,このシステムを用いて健常者ならびにSBによると考えられる障害をもつ患者に対するSBデータを蓄積して診断の基準を確立することである. 前年度までに,携帯型ブラキシズム測定装置の信頼性に関する基礎実験を行い,その検証は追えている.平成25年度については,本装置の妥当性を検証すべく,睡眠実験室においてポリソムノグラフ(PSG)との同時計測を行っているところである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究における平成25年度の目標は,平成24年度に引き続き睡眠時ブラキシズム測定システムの信頼性および妥当性の検証であった.特に平成25年度においては妥当性の検証を重点的に行うことを目的としていた. 睡眠実験室内において,ポリソムノグラフ(PSG)と本システムとの同時測定を行い,PSGにおいて睡眠時ブラキシズムと判定された現象を本システムがどの程度の精度で判定できているのか(感度),また,睡眠時ブラキシズム以外の現象をどの程度排除できているのか(特異度)についての検証を行ってきた. 現時点で,被験者の募集がやや遅れており,現在も測定並びに分析を行っているところである.
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度前半には睡眠時ブラキシズム測定システムの妥当性の検証を終え,睡眠時ブラキシズムの診断基準の確立に向けた研究へと進む予定である. これは,2つの集団(①睡眠時ブラキシズムの自覚・他覚所見がなく,障害も生じていなない者,②睡眠時ブラキシズムの臨床診断基準に合致する者)に対して本システムによる計測を行い,両群をスクリーニングするために必要な咬筋活動レベルのカットオッフ値を確立してゆくものである.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度については被験者募集が難航したため,実験がやや遅れたことからこれに関する支出が当初の予定よりも少なかったことから次年度使用額が生じたものである. 平成25年度に行う予定であった実験を次年度に於いても引き続き行ってゆくため,これに必要な経費として次年度使用額を活用してゆく予定である.
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