2013 Fiscal Year Research-status Report
微小加速度計とSDメモリー携帯記録装置による歯科切削時の振動被爆・筋電図解析
Project/Area Number |
24592907
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小林 博 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00225533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 好秋 新潟大学, なし, 理事 (80115089)
黒瀬 雅之 新潟大学, 医歯学系, 助教 (40397162)
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Keywords | 振動伝搬 / 歯科 / 切削 / 加速度計 / 周波数 |
Research Abstract |
周波数成分分析によって,昨年度収集した2軸加速度計による記録を分析し,被切削物によって振動暴露の周波数に特徴があることを解明した. 平成25年8月にタイ・バンコクで開催された第二回国際歯科研究学会アジア太平洋部会においてここまでの研究成果を発表した. 周波数特性を改善し1kHzまでの計測を可能とした3軸加速度センサを用いて,技工用エンジンにて,石膏,プラスチックを選択し,切削作業時の加速度を27名の被験者について記録した.同時にエンジン空転時の振動も記録した.一方,マイクロコンピュータとADコンバータを内蔵したICチップを用いたSDメモリー対応の携帯型記録装置に,筋電図同時測定機能を加えた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3軸加速度計はアナログ出力のものであり,ノイズの問題と,携帯性に問題があるが,多くの被験者で計測しデータを蓄積できた.一方これとは別に記録側では,マイクロコンピュータとADコンバータを内蔵したICチップを利用したSDメモリー対応の携帯型記録装置に筋電図計測機能を追加できた. さらに,2軸加速度センサーによるデータ収集結果をまとめ,国際学会で発表することが出来た. 3軸のスペクトル解析の面では若干予定より遅れているが,2軸の面では計画通りの進展である.
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Strategy for Future Research Activity |
技工用エンジンに関して,3軸加速度計の振動特性を抽出し,その結果を平成26年6月南アフリカケープタウンで開催される国際歯科研究学会で発表する. 現在までに完成している非携帯型の計測系を用いて,スペクトルアナライザーにより,歯科技工用ハンドピース,歯科治療用タービン,超音波スケーラーそれぞれの動作時の振動の周波数ピーク分布を精査し,周波数領域における特徴を抽出する. 筋電図と加速度同時測定のための測定筋(貼付部位と貼付筋数)と加速度ベクトル方向(加速度測定方向)を決定し,4チャネルの測定を計画する.4チャネルで不足の場合は記録装置を増加して2台とし8チャネルまで対応する予定である.つづいて,設定項目に従って筋電図同時記録を行い加速度計のみの測定結果と比較し,電極貼付部位,加速度計測方向の適性度を検討し,必要な場合は変更を加える.このときの測定には大学院生に補助してもらう.各項目の測定条件が確立した時点で長時間記録に移る.歯科技工士,歯科医師,歯科衛生士それぞれの労働条件で半日から全日の測定を行い振動暴露状態と筋活動量を解析する.この結果を解析し,手腕振動症候群や感覚異常などの原因と考えられる作業あるいは作業方法を検索し,対策を考案する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究は順調に推移したが,消耗品の使用が予定より少なかった. 主として電気部品,消耗品の購入に用いる.さらに.データ処理,管理,公表用の費用も想定している.また,資料収集,研究打ち合わせ,研究発表を行うための旅費及び印刷費も計上しており,南アフリカ・ケープタウンにおける国際歯科研究学会において成果を発表する予定である.
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[Presentation] 加速度から見た咀嚼2013
Author(s)
小林 博
Organizer
日本顎口腔機能学会第8回顎口腔機能セミナー
Place of Presentation
北海道北広島市,札幌北広島クラッセホテル
Year and Date
20130907-20130909
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