2012 Fiscal Year Research-status Report
食事栄養指導ツール開発のための咀嚼・嚥下機能と食事・栄養状態の関連の検討
Project/Area Number |
24592925
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
西 恭宏 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (10189251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 格 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (80264448)
中村 康典 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (30315444)
加地 彰人 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (40550009)
長岡 英一 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, その他 (00028812)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 咀嚼機能 / 嚥下機能 / 食事分析 / 栄養評価 / 高齢義歯装着者 |
Research Abstract |
本研究の目的は,高齢義歯装着者における咀嚼ならびに嚥下の機能状態に関連した食事・栄養状態を明らかにすることである。このためには,高齢義歯装着者の主観的ならびに客観的な咀嚼機能と嚥下機能の評価を同時に行い,咀嚼機能と嚥下機能の程度による対応関係パターンを分類することがまず必要であるため,今年度は,咀嚼機能評価と嚥下機能評価についての検討を主体に行ってきた。この検討が,高齢義歯装着者の咀嚼機能評価と嚥下機能評価の2者間の対応関係を導くことに繋がり,咀嚼と嚥下の両機能における関連パラメーターを抽出することが可能となるためである。これにより,今後の咀嚼ならびに嚥下の機能状態に関連した食事・栄養状態を明らかにすることに展開できる。また,食事分析と栄養評価方法については以下の様にまだ十分な検討が行えていない。 咀嚼機能の評価は,高齢義歯装着者における客観的方法としては,グミゼリーによる溶出糖量計測は十分な計測値が把握できない状況があることがわかってきた。口腔立体認知機能については,テストピースの試作を行い計測準備を整えた。咬合力計測,唾液分泌速度計測には問題がなかった。嚥下機能の評価については,押しつけ最大舌圧,センサシートによる各部舌圧測定を比較して検討した結果,押しつけ最大舌圧を計測することにした。食事分析を簡便に行うための方法として,献立・食事状況記録表の試作を行い,被験者に試用してもらいながら,記録内容と記録期間を検討中である。栄養評価方法としては,身体計測法としての上腕周囲長の計測と被験者によるデジタルカメラ撮影での食事写真からの分析方法が測定と分析の労力が少ない結果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
食事分析の方法について,簡便に記録してもらうための献立記録票作成に時間を要してきている。このため,今後は費用がかかる食事写真分析を利用することにしているが,簡便さをもつ食事・献立記録票の作成を引き続き検討する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は,高齢義歯装着者の摂食機能状態から食事・栄養指導を行うためのツールの開発をすることを目指しているが,咀嚼機能と嚥下機能の評価については,先行研究の結果からどの評価方法を用いるかを決定した。しかし,これらの咀嚼と嚥下の機能評価に対応させる食事分析評価を簡便にしていくことが本研究を推進する上でキーとなる。 したがって,食品の形態や硬さ等のテクスチャーを加味した食事記録方法を今後も検討する必要があるため,被験者を多く募り試作した食事内容記録方法により食事内容と栄養評価方法を検討することを継続していく。また,費用がかかる外注による食事写真分析の契約を行い,検討を進めていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1.舌圧測定装置の新規購入のため,物品費を使用予定である。 2.食事分析と栄養評価についての情報収集のための旅費を使用する予定である。 3.外来患者を被験者として,食事と献立記録を依頼するため,謝礼をする予定である。 4.食事写真による食事・栄養分析を外注するため,その契約費と分析費用を使用予定である。
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Research Products
(6 results)