2012 Fiscal Year Research-status Report
歯科用非貴金属合金および構成元素金属の接着挙動と接着機構の解析
Project/Area Number |
24592934
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
松村 英雄 日本大学, 歯学部, 教授 (40199857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 寛恭 日本大学, 歯学部, 講師 (20339229)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 接着 / チタン / チタン合金 / プライマー |
Research Abstract |
近年,チタンの生体適合性を損なうことなく,かつ機械的性質を改善すべく,種々のチタン合金が開発されてきた。その結果,現在ではTi-6Al-7Nb, Ti-15Mo-5Zr-3Alなど,数種のチタン合金が臨床に導入されている。これらの合金は生体に応用されてから日が浅いため,臨床的観点からの諸性質検討が急務である。現状においてはチタン合金の接合,接着技法については,先駆的文献がある程度で,系統的な基礎研究はほとんど行われていない。そこで,本研究はチタン合金の構成成分と接着機能性モノマーの適合性について検証し,接着耐久性を改善することを目的とした。 平成24年度はチタン合金,貴金属合金と構成元素がレジンとの接着強さにおよぼす影響について研究を行った。その結果,貴金属合金および構成成分の接着には特定の有機硫黄化合物を含むプライマーの使用が有効であることが明らかになった。一方,非貴金属合金および構成成分の接着には特定のリン酸エステルを含むプライマーの使用が有効であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究で採用するチタン合金はTi-6Al-7Nb合金とTi-15Mo-5Zr-3Al合金であり,構成成分であるアルミニウム,ニオブ,モリブデン,ジルコニウムも使用する。さらに,高純度チタン,貴金属合金,貴金属元素金属を比較対照として使用する。平成24年度はこれら試料の多くを作製することができた。 また,接着試料を装着材料で接着する系とオペークレジンおよび前装材料を用いる系に分類したが,試料製作の方法論も確立できた。 なお,実際に接着強さを計測するに至った系もあり,平成25年度も研究を継続できる見込である。
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Strategy for Future Research Activity |
本項目の研究は耐久試験を行うことから,実験期間が長い。したがって平成26年度までの研究期間を予定している。さらに,試料が多いため,研究代表者以外の分担者の参画が必須である。研究協力者は当該分野の研究に興味と研究意欲を示しており,協力者の存在が研究の進展に寄与すると思われる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度に引き続き,試料材料を中心とした消耗品費の調達に充てる予定である。成果報告に際し,有料で英文校正を受ける場合があり,このための経費も申請した。
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