2013 Fiscal Year Research-status Report
チタン合金のナノ構造制御によるインプラント周囲骨形成能の向上
Project/Area Number |
24592942
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
楠本 哲次 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (70186394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 昭二 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (20067185)
田口 洋一郎 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (60434792)
小正 聡 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (70632066)
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Keywords | ナノ構造 / インプラント / オッセオインテグレーション |
Research Abstract |
歯科治療におけるインプラント治療において良好な咬合状態を維持するには,埋入後の安定性が重要であり,そのためには早期のオッセオインテグレーションの獲得が必需である.我々は純チタン表面にナノシート構造を析出させ,骨分化誘導に有用であることを解明した.現在,インプラント材料には純チタンの他にTi-6Al-4V合金を代表とするチタン合金も多く存在する.そこで,チタン合金においても同様なナノ構造制御を行うことによって,細胞接着能および骨分化誘導能を向上した新規インプラント材料を作製し,臨床応用することを考えている.TNS析出チタン合金と未処理チタン合金をそれぞれ実験群と対照群とし,SDラットの骨髄細胞の初期接着能を比較したところ,培養1,3,6,24時間の全ての計測時間で実験群で高い初期接着能が認められた.ウシ血清アルブミンの吸着量においても実験群で高い接着能を示し,初期接着という観点においても高い値を示すことが明らかとなった.また,TNS析出条件の規定として濃度,温度の観点から比較したところ,10Mで9時間の水酸化ナトリウム水溶液への浸漬で高い硬組織分化誘導能および初期接着能を示す事が明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
チタン合金におけるTNS析出に成功し,ラットの骨髄細胞を利用したin vitro評価に関しては大方終了し,その結果をinternational journal of nanomedicineに投稿予定である.また,in vivo評価に利用する試料の作製に成功し,本年度補綴学会にて発表予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
in vivo評価に使用する試料は360°TNS構造の析出が必須であり,本年度にその作製に成功した.今後はこの試料を用い,in vivo評価について開始している. また,TNS構造の分子間構造についても引き続き検討予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
in vivo計画に使用するスクリューピンへのTNS構造の付与に成功したのが当該年度末であり、本年度より各種試験に使用する試料を制作する費用が平成26年度に加算される。 平成26年度はチタン合金スクリューへのTNSの付与を行い、in vivo評価を行うことを追記とする。
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Research Products
(15 results)