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2013 Fiscal Year Research-status Report

フィクスチャ埋入時の偶発症予防に寄与する上顎洞周囲血管神経の形態観察

Research Project

Project/Area Number 24592959
Research InstitutionKagoshima University

Principal Investigator

田松 裕一  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (80266569)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西原 一秀  鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (30253892)
Keywords解剖学 / 上顎骨 / 上顎洞 / インプラント
Research Abstract

歯科インプラント治療は有用な補綴治療方法であるが,一方で種々の問題点も指摘されている。上顎骨に注目した場合,フィクスチャを埋入するために歯肉弁の形成,ドリリングあるいは上顎洞底の挙上を行う際に,上顎洞底や上顎洞壁に沿って走行する血管や神経を損傷してしまい,神経断裂による麻痺や血管損傷による予想外の出血などの偶発症を起こすことが挙げられる。上顎骨の複雑な形態や,有歯顎と無歯顎では歯槽骨と血管・神経の位置関係が大きく異なることなどが要因と考えられるが,これらの形態についての詳細な報告は少ない。そこで,本研究は上顎骨にフィクスチャを埋入するための歯肉弁形成,ドリリング操作あるいは洞底挙上術などに際し,上顎洞およびその周囲の神経や血管を損傷することによる術後の麻痺および出血による偶発症を防止するために,上顎洞内部および周囲の血管・神経の走行形態を詳細に観察・解析・提示することを目的とした。
実習用遺体から摘出した観察試料を頭蓋の眼窩底部のやや上方で水平断,翼口蓋窩部で前頭断,鼻腔壁のやや内側で矢状断してブロックを作成した。歯槽孔に入る後上歯槽動脈・神経,眼窩下溝を走行する眼窩下動脈・神経を実体顕微鏡で観察しながら剖出・明示した。頬骨下稜の下を走行する後上歯槽動脈の分枝と眼窩下動脈の分枝の交通枝は,正式な解剖学名称を持たないが,上顎頬側の外科的処置をおこなう上で十分に考慮しなければならない動脈と考えられた。特に無歯顎症例で歯槽突起の吸収が顕著な例では注意が必要である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

軟組織が付着した状態での脱灰作業は予想以上に困難であることがわかり,代替方法を模索しながら慎重に進めているため。

Strategy for Future Research Activity

引き続き,臨床解剖学的視点に基づいた肉眼的観察を継続し,マイクロCTとSihler染色による神経の観察まで精力的に進める。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

例年参加している学会2件が地元で開催され,予定していた旅費に余剰が生じたこと,共同研究者が別件の補助金を獲得していて分配をおこなう必要がなかったこと,人件費を使用する機会がなかったことなどによる。
遠隔地で開催される学会への参加で旅費の使用額の増加が見込まれること,また論文の翻訳料などに充当する計画である。

URL: 

Published: 2015-05-28  

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