2012 Fiscal Year Research-status Report
光殺菌法と進化型多血小板血漿/細胞複合体注入によるインプラント周囲炎治療法の確立
Project/Area Number |
24592961
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
松山 孝司 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (40253900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉元 剛彦 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, その他 (60419653)
町頭 三保 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (80253897)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | インプラント周囲炎 / 脱感染 / 骨芽細胞 / オステオカルシン / 光殺菌法 |
Research Abstract |
歯周炎治療の残存歯の咬合力の負担軽減、分散にインプラント治療の併用が有効であるが、その反面インプラント周囲炎に罹患すると、天然歯の歯周炎に比べて、組織再生が困難で、周囲炎の再発率は高い。本研究では、感染チタン表面に対して化学的(クロルヘキシジン,光殺菌法、Er:YAGレーザー)、機械的(超音波洗浄、betaTCPアブレージョン)表面処理が与える表面性状、あるいは骨芽細胞の増殖・分化に与える影響を検討した。チタン表面の感染には、Actinomyces naeslundiiとPorphynomonas gingivalisを用いた。 走査型電子顕微鏡(SEM)による表面性状は、以下の所見を示した。1)クロルヘキシジン超音波洗浄とbetaTCPアブレージョンがもっとも細菌除去に効果を示した。2)Er:YAGレーザー処理では、微小な熱傷をチタン表面に与える危険性があることが示された。3)光殺菌法は、細菌除去と表面性状の維持にもっとも効果を示した。 骨芽細胞の増殖・分化について、以下の所見が明らかになった。1)どの表面処理においても骨芽細胞の増殖に悪影響を示さなかった。2)オステオカルシンの産生能において、未処理のチタンでもっとも産生能が高いことに対して、どのチタン表面処理上でもオステオカルシン産生は著しく低下していた。 以上の結果から表面処理において最も重要なことは、細菌除去に加えて、除去後の細菌成分の残留を焼失させることであり、またチタン表面の細菌残量成分は、骨芽細胞の増殖には影響しないけれども、分化を抑制する可能性があることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
教育、研究、管理運営に対する時間に労力を費やしたため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究に費やす時間を確保しながら研究の推進を図る。 分担者と連携を図り、お互いの意見交換を推進していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1. ラット下顎骨骨膜由来細胞の培養 2. 進化型PRPとしての自己PRPとrhGDF-5刺激後、下顎骨骨膜由来細胞による内軟骨性骨形成能を検討する。 3. 近交系ラット移植手術 最も効果のあった無毒化チタン表面を欠損部に埋入後、その上部に骨膜由来細胞/進化型PRPゲルを填入し、移植材をPLGA膜で被覆、さらに粘膜骨膜弁で完全被覆し縫合。術後6ヶ月で安楽死させ、大腿骨部をホルマリン固定後、通法に従い樹脂包埋。常温で保管する。
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Research Products
(1 results)