2013 Fiscal Year Research-status Report
細胞のリシーリングを用いたインプラント周囲組織における抗炎症性の獲得
Project/Area Number |
24592964
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
草野 薫 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (80382498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 学子 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (10337040)
伊藤 勝敏 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (50433438)
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Keywords | 歯科インプラント / インプラント周囲炎 / 表面形状 / 細胞増殖 |
Research Abstract |
歯科インプラント(以下:インプラント)は感染に弱いとされ、天然歯とのインプラントの大きな違いは、歯牙と上皮、インプラントと 上皮の接着様式にある。接着の弱いインプラント周囲上皮では天然歯周囲上皮と比較し、容易に細菌が侵入し、炎症が置きやすい状況 にある。歯周疾患に罹患していない天然歯は寿命が長く、その要因として付着上皮が炎症のバリアーとして働いていることがあげられ る。インプラントの恒久性をめざすべく、インプラントに天然歯と同様の付着上皮のリシーリング(再付着)による炎症の下方進展を防 御することが、直接的に抗細菌作用備え持つ付着上皮をインプラント界面に維持させることが出来ると考える。 本研究では、抗細菌作用備え、防御機構をもつ付着上皮が、どのような形態、形状においてインプラント界面で強固なリシーリング( 再付着)を獲得し、恒常的なインプラント周囲組織の感染防御機構明らかにすることを目的とする。 EPO-TEKにて作製されたインプラントサ ーフェースレプリカを用い、インプラント周囲関連細胞のヒト口腔上皮細胞(OE)を、インプラント表面形状における細胞増殖数の検索のため、24穴細胞培 養用プレート内に配置した試料に細胞を播種した。細胞濃度を変化させ、1、6、12、24時間、3、5、7日間培養を行った。各種細胞濃度いわいる細胞間距離を変化させ、それぞれの各時期に、トリプシンEDT Aにて細胞を浮遊させ、Bio-Rad社製全自動セルカウンターを用い、細胞数をカウントし、細胞濃度いわゆる細胞間距離による細胞増殖の変化を検索している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
やや遅れているとした理由としては、初年度の達成度がやや遅い傾向にあり、そのまま当該年度については影響を受けた形となった。しかし、細胞のサンプル上での培養状態も改善され、細胞濃度の違いよる細胞増殖に関する研究は進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては、各種インプラント表面形状下において、細胞濃度の違いおよび細胞距離における細胞増殖に関する検索を効果的に行う。また、それぞれ異なる条件での細胞培養状態を電子顕微鏡(SEM)にて観察し、細胞挙動について、細胞濃度の違いおよび細胞距離の細胞培養各時期における、形態学的観察を進めて行きたい。またそれに伴い、細胞増殖、接着に関する遺伝子検索も平行して行いたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
年度内に使用額で収まったため。 繰越金により、当初購入予定でなかった器具を購入し、さらに研究効率を図る。
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Research Products
(2 results)