2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24592972
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
李 憲起 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (60350831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楊 静 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (50410436)
各務 秀明 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (80242866)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 歯学 / インプラント / statin / 骨代謝 / 骨芽細胞 / 炎症サイトカイン / リバウンド / micro-CT |
Research Abstract |
statinは、骨形成促進作用があり、骨芽細胞への分化や、インプラント周囲骨形成を促すことが報告されている。一方、statin のpleiotropic effects(多面的効果)により、投与中止後血中のIL-6などの炎症サイトカインの異常上昇というリバウンド現象が誘発されることも報告されている。しかしながら、その変化がインプラントを支える歯槽骨にどのような影響を与えるか、あるいはインプラント体と母床骨とのオッセオインテグレーション(osseointegration)にどのような影響を与えるかについては全く知られていない。本研究では、骨代謝回転の視点から、statin投与中止が、インプラント周囲骨に与える影響を解明することを目的としている。 本年度は、Wistar系ラットを用い、インプラントの植立と同時にシンバスタチンを短期間(7日間)及び長期間(1ヶ月)投与し、投与0、3、7、10、15、20、30日目、及び投与中止0、3、7、10、14、21、28日目に、micro-CTを用いてインプラント周囲骨の構造について経時的に観察した。シンバスタチン投与群では、投与中止後3日目までの時点で、対照群に比較して、インプラント周囲の骨小梁は増加し、投与中止後7日目以降では逆にインプラント周囲の骨小梁の減少がみられた。その結果、シンバスタチンの投与は、インプラント体周囲骨の形成を促進することが示唆されたが、投与中止がインプラント周囲骨の再生に影響を与える可能性が示唆された。 また、非脱灰標本を作製し、インプラント周囲骨の骨量変化および新生骨とインプラントの骨接触率を解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
インプラント周囲骨の構造について経時的に観察すると伴に、骨量変化および新生骨とインプラントの骨接触率の計測も進めている。 また、非脱灰標本を作製し、インプラント体周囲の骨の誘導、形成などの骨代謝について、組織学的、および免疫組織化学的に解析中である。
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Strategy for Future Research Activity |
・micro-CTでの解析により変化の見られるポイントを絞り込み、非脱灰を作製する。イン プラント体周囲の骨の誘導、形成などの骨代謝について、組織学的、および免疫組織化 学的(Osterix、OC、DMPなど)に解析を行う。 ・脾臓から分離した単球を培養し,産生されたIL-6、IL-1β、IFNγ、RANKL、TRAF6、 TNF-α、NF-κB、AP-1をELISAで定量する。 ・投与前後・投与中止による血中の炎症マーカー(IL-6、IL-1β、TNF-α、ならびに NF-κB、AP-1)濃度の変動をELISAで定量する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
試薬の納期が遅くなったため、次年度に使用する研究費が生じました。 翌年度の物品費と合わせって使用する予定である。
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Research Products
(2 results)