2014 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト間葉系幹細胞を用いた効率的な歯槽骨再生療法の開発
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24592976
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
隈部 俊二 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (30288774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中塚 美智子 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (70368158)
乾 千珠子(山本千珠子) 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 助教 (00419459)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 間葉系幹細胞 / 成長因子 / 歯槽骨 / 再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯槽骨再生療法の開発に際し、間葉系細胞から骨芽細胞への効率的な誘導法を確立することは重要である。我々は歯根膜由来細胞を用い、多種類の成長因子の組み合わせによる、効率的かつ安全な骨形成細胞誘導法について検討した。 当初ヒトの歯根膜由来細胞を用いて実験を行う予定であったが、ヒト組織は有限であり、また倫理的な問題もある。したがって、われわれはまずラットの歯根膜由来細胞を用いて実験を行うことにした。 Wistar系雄性ラット40匹(4週齢)の臼歯歯根膜を無菌的に摘出し、細胞を単離して培養した。BMP-2、FGF-2、IGF-1、の成長因子を組み合わせ、培地に添加し、培養7、14、17、21日後の細胞数の測定およびALPaseの染色を行った。またアリザリンレッドS染色を行って細胞の分化を評価した。さらに転写因子Runx2およびOsterixの発現を免疫組織化学的染色によって検索した。 RT-PCRにより、細胞に発現した成長因子レセプターのうち高発現を示したものは、BMP-2、FGF-2、IGF-1、インシュリンの4種類であった。これらを用いて分化誘導実験を行ったところ、FGF-2含有培地を用いた場合、培養開始後21日目においても分化誘導は行われなかった。一方、IGF-1およびインシュリンをBMP-2、デキサメタゾンに加えて用いると、分化誘導開始後7日以後から顕著にRunx2免疫陽性細胞が、17日以降からOsterix免疫陽性細胞が認められるようになった。
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