2013 Fiscal Year Research-status Report
びまん性硬化性下顎骨骨髄炎に対する新たな非侵襲的診断法と治療法の開発
Project/Area Number |
24592977
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山崎 裕 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (90250464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 善政 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (00224957)
秦 浩信 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (70450830)
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Keywords | 骨髄炎 / びまん性硬化性下顎骨骨髄炎 / 骨シンチ / ビスフォスフォネート製剤 |
Research Abstract |
びまん性硬化性下顎骨骨髄炎(Diffuse Sclerosing Osteomyelitis of Mandible: 以下DSO)は、病因が未だ不明で根治的治療が確立されていない難治性疾患である。DSO以外の下顎骨骨髄炎(慢性化膿性骨髄炎:以下Odont、放射線性顎骨骨髄炎:以下ORN、ビスフォスフォネート製剤関連顎骨壊死:BRONJ)が、細菌感染による炎症性疾患であるのに対し、DSOは無菌性の骨髄炎であるため、抗菌薬や外科的消炎術には反応せず、炎症性の血液マーカーにも反応しない特徴を有する。病理組織学的にも、非特異的な慢性炎症像しか認めないため、診断に苦慮し治療が難渋するため病悩期間は長期に及び、患者のQOLは著しく低下する。現在、DSOに対する最も有効な治療法は、ビスフォスフォネート製剤(以下BP)の投与である。従ってできるだけ早期にDSOの診断を下し、無効な外科的治療や消炎療法を避けて、BP製剤を投与することが求められている。本研究の目的は画像診断学的に他の骨髄炎と鑑別できるようなDSOの特徴を検索することである。これまでに、DSO:10例、Odont:15例、ORN:13例、BRONJ:8例を経験した。FDG-PETのSUVmax±SDは、DSO: 1.99±0.56、Odont: 2.33±1.95、ORN: 3.34±1.95、BRONJ: 4.42±1.13で、DSOが有意に低い値であった。また、3phase骨シンチにおいて、DSOは他の骨髄炎に比し動脈相の集積は低いが、血液プール相と骨相は集積が亢進していることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
DSOはまれな骨髄炎であるため、昨年1年間に北大口腔内科を新たに受診したDSO患者は2例のみであったため、データの集積が思うようにいかなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も、北大口腔内科を受診するDSO症例に対し、3phase 骨シンチ(第1相の動脈相、第2相の血液プール相、第3相の骨相)、FDG-PETのSUVmaxを測定し、ビスフォスフォネート関連の顎骨骨髄炎、放射線性顎骨骨髄炎、歯性の慢性化膿性骨髄炎の各々のデータと比較し、DSOの特徴を検討する。また、新たな切除骨組織の病理標本の検索、CT画像での他の骨髄炎にないDSOの特徴に関して検索する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
3月末までに全額使用したが、購入した物品費の支払が4月になったために、未使用額が生じたものである。 3月末までに使用済みのため、26年度での使用予定は無い。
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Research Products
(2 results)