2015 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロPIXE法の組織微量元素偏在分析による口腔扁平苔癬病因解明のための研究
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24593002
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
杉山 芳樹 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (00162909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
世良 耕一郎 岩手医科大学, 医学部, 教授 (00230855)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 口腔扁平苔癬 / PIXE法 / 微量元素分析 / 金属アレルギー / 口腔扁平苔癬様病変 / OLP / OLL |
Outline of Annual Research Achievements |
われわれはこれまで口腔扁平苔癬(oral lichen planus: OLP)の原因の一つとして生体に含まれる金属アレルギーに着目してきた。 そこで今年度は、PIXE法を利用して健常粘膜(健常群)と病理組織学的にOLPと診断されたOLP病変粘膜(pOLP群)との含有元素を比較検討した。さらに、OLPに含まれる口腔扁平苔癬様病変(oral lichenoid lesion: OLL)群を、臨床検査から抽出して同様に検討した。。 本年度までの分析の結果、健常群(100例)、pOLP群(72例)からSi、V、Cr、Mnなど17種類の必須微量元素とAl、Ti、Ag、Au、Hg、Pbなど12種類の汚染元素が検出された。検出率では必須元素は有意差があったのはSi、Mnなど5元素であったが、この5元素は全てpOLP群が低かった。一方、汚染元素については有意差があったのはAuとYで、pOLP群が有意に高い結果であった。含有量でみると、必須元素ではCu,Ni,Rbに有意差があったが、どれも健常者群の方が高い結果であった。汚染元素については、Al、Ti、Ga、Yの4元素に有意差があったが、必須元素と異なり、OLP群の方が含有量が高い結果であった。pOLP群の汚染元素は、健常者群と比べ検出率は低いが、各々の汚染元素の含有量は多かった。 pOLP群から、パッチテスト結果や臨床像から金属アレルギーが強く疑われる12例をOLL群とした。検出率ではAuが12例中8例にみられた。また、含有率ではCr、Mn、Al、Tiが健常者群よりも有意に高かった。 これを総合すると、PIXE法による元素分析はは、直接的にOLP群A(+)の原因元素を同定する可能性を示唆していた。また、汚染元素はアレルギーの原因ともなるが、それとは金属毒性など別の機序でOLPの発症に影響を与えている可能性がある。
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Research Products
(8 results)