2013 Fiscal Year Research-status Report
エピジェネティクス機構をターゲットとした唾液腺癌に対する新規分子標的治療の開発
Project/Area Number |
24593035
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大江 剛 徳島大学, 大学病院, 助教 (60432762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 大亮 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (20335798)
玉谷 哲也 徳島大学, 大学病院, 講師 (30274236)
高丸 菜都美 徳島大学, 大学病院, 助教 (40513031)
永井 宏和 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (50282190)
栗林 伸行 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (80617332)
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Keywords | 唾液腺癌 / HDAC阻害剤 |
Research Abstract |
・唾液腺癌細胞株の癌抑制遺伝子の発現に対するDNAメチル化阻害薬とHDAC阻害薬の影響 ・ヌードマウスへ移植した唾液腺癌細胞株の造腫瘍性の検討 上記について検討を行った。 当科で有する唾液腺癌細胞株(HSG、HSY、TYS、ACC-2、ACC-M)をDNAメチル化阻害薬あるいはHDAC阻害薬で処理し、癌抑制遺伝子(p21、p27)の発現をPCRにて確認したところ増強していた。なお、代表的なHDAC阻害薬として、トリコスタチンA、バルプロ酸、SAHAを用いた。in vitroにおける細胞処理は、トリコスタチンAはVigushinら(Clin. Cancer Res 7, 2001)、バルプロ酸はTravagliniら(Int. J Biochem Cell Biol 41, 2009)、SAHAはHäckerら(Oncogene 28, 2009)の方法に準じて行った。また、DNAメチル化阻害薬として、DNAメチルトランスフェラーゼ特異的阻害薬(Cancer Res 65,2005)、Zebularine(J Natl Cancer Inst 95,2003)、5-Azacytidine(Oncogene 25, 2006)、5-Aza-2’-deoxycytidine(Mol Cancer Res, 4, 2006)を用いた また、HSY細胞(5x10*6cells/50µl)をヌードマウス背部皮下に移植したところ、約10日目に腫瘍の生着を認め、HSY細胞に造腫瘍性があることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・唾液腺癌細胞株の癌抑制遺伝子の発現に対するDNAメチル化阻害薬とHDAC阻害薬の影響 ・ヌードマウスへ移植した唾液腺癌細胞株の造腫瘍性の検討 上記を平成25年度の研究実施計画に掲げており、ほぼデータがそろいつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
・ヌードマウスに移植した唾液腺癌細胞株の腫瘍増殖に対するHDAC阻害薬の影響 ・ヌードマウスに移植した唾液腺癌細胞株の腫瘍増殖に対するDNAメチル化阻害薬の影響 上記の実験を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
初年度からの繰越金があったため、次年度使用額が予定より多くなった。 実験動物の購入費、飼育費およびHDC阻害剤、DNAメチル化阻害剤の購入費、摘出腫瘍における癌抑制遺伝子の発現を免疫染色にて確認するための費用、細胞培養に必要な試薬等の購入費、また、資料収集のための旅費等に充てる。
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