2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24593069
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
高岡 一樹 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (60373122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦出 雅裕 兵庫医科大学, 医学部, 特別招聘教授 (70104883)
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Keywords | 骨治癒 / ビスフォスフォネート / 2型糖尿病ラット |
Research Abstract |
【材料・方法】7週齢雄SDラットおよびSDTラットを用い,BP投与群はゾレドロン酸 35μg/kgを(SD/ZOL,SDT/ZOL),コントロール群(SD/control,SDT/control)は生食を尾静脈より投与した(n=6).22週間11回投与後,上顎臼歯を抜歯し,術後2,4,8週目に上顎骨を摘出,HEおよびTRAP染色を施し鏡検した.また,カルセイン投与による骨形成速度を検討した. さらに,μCTを用いて脛骨の骨形態計測を行った.血清から骨代謝マーカーを測定した.【結果】SDTラットは24週齢までに600mg/dl以上の高血糖を生じていた.SDTラットは600mg/dl以上の高血糖を生じていた.脛骨の骨量,骨梁数はZOL投与により有意に増加していた.各群の抜歯窩のHE所見は,SD/ZOL群の抜歯窩の新生骨形成の減少がみられ, 抜歯8週後でも上皮化していないものが見られた(1/6).SDT/control群においては,抜歯4週後,上皮化はなく,腐骨形成がみられたが,8週後には腐骨分離し抜歯窩は上皮によって完全に被覆されていた.一方,SDT/ZOL群では,抜歯後8週間経過しても,上皮の被覆はみられず(6/6),腐骨を認め,炎症性細胞の反応はわずかであった.ZOL投与によりTRAP陽性破骨細胞数および骨形成速度は減少していた. TRACP-5b値はSDT/ZOL群は最も低値であった.【結論】ラットモデルの検討により,BRONJは炎症細胞反応が乏しく,骨代謝障害のため腐骨分離できずに骨髄炎が長期化した状態と考えられた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動物実験は順調に進行しており,結果が出てきている.しかし,in vitroの実験では培養細胞に対する薬剤投与における増殖能,運動能に関する評価時の,薬剤適正量の決定で時間を要している.また,培養細胞の今回のターゲットの遺伝子発現ノックダウンができていない状況である.
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Strategy for Future Research Activity |
培養細胞における遺伝子発現のノックダウンは行わずに,培養細胞に薬剤投与を行うことにより遺伝子を抑制する.薬剤投与した培養細胞の遺伝子発現,タンパク発現を確認して抑制していることが確認できていれば,その薬剤投与細胞を使用して,予定していたin vitro実験を開始する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
培養細胞を使用した研究において,遺伝子発現ノックダウンに関する実験が困難であった.そのため,それに関する実験が進行しなかった.また,培養細胞の運動能に関する実験において,薬剤投与量の設定に時間を要したため,一部,進行が遅れている.これらのin vitroの実験が遷延したため,次年度使用額が生じた. 遺伝子発現ノックダウンに関する実験がこのまま困難な場合は,各種阻害剤投与により遺伝子発現を阻害した培養細胞を使用して,実験を進める予定である.具体的には破骨前駆細胞にSDF-1/CXCL12,S1P,S1PR2アンタゴニスト,CXCR4阻害剤を投与して,細胞運動能への影響を検討するため,インベージョンチャンバーを購入する予定である.
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Research Products
(1 results)