2013 Fiscal Year Research-status Report
口唇裂口蓋裂患者の口唇閉鎖機能と咀嚼能力および構音機能との関連についての研究
Project/Area Number |
24593077
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
五十嵐 薫 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (70202851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金高 弘恭 東北大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (50292222)
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Keywords | 口唇閉鎖機能 / 口唇裂口蓋裂 |
Research Abstract |
口唇閉鎖機能は、正常な摂食嚥下を行う際に口腔内の陰圧を保つ上で重要な要因となっているだけでなく、構音や歯列形態にも影響を与えると考えられている。一方、口唇裂口蓋裂患者は、口唇に裂を有するため口輪筋の連続性が損なわれてしまっている場合も多く、口唇閉鎖機能に問題を有する患者も少なくないといわれている。そこで本研究では、まず第一に、口唇裂口蓋裂患者の口唇閉鎖機能をより詳細に評価するため、バルーン式口唇圧測定器、口唇運動解析装置を新しく開発し、加えて、口唇閉鎖機能に特化した筋電測定条件の最適化を行う。次に、これらの装置を利用して口唇裂口蓋裂患者の口唇閉鎖機能を統合的に評価するとともに、チュ-イングガム法による咀嚼能力評価、および言語聴覚士による構音評価を併せて行うことで、患者全体に共通して認められる機能的問題点の特徴を明らかにすることを目的とする。 昨年度には、既に臨床で利用されているバルーン式圧力計を応用し口唇裂口蓋裂患者に対して口唇圧測定を行った。さらに、光学式モーションキャプチャシステムを改良し、新しい口唇運動解析装置の開発を行い正常動作を確認した。また、筋電計を用い口唇閉鎖機能に特化した筋電測定条件の最適化を行った。当該年度には、本学病院顎口腔機能治療部に通院する口唇裂口蓋裂患者に対し、口唇圧、口唇運動および口唇周囲筋電図により口腔閉鎖機能を測定するとともに、チュ-イングガム法による咀嚼能力および構音検査を併せて行い、相互の関連性について検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究の目的を実現するために、当該年度は、本学病院顎口腔機能治療部に通院する口唇裂口蓋裂患者に対し、①バルーン式圧力計を応用した口唇圧測定②口唇運動解析③筋電計を用いた口唇閉鎖機能評価を行ったが、最適条件の設定にやや時間がかかってしまったため、データ採得数が予定より少なく推移しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度には、①口唇圧測定②口唇運動解析③筋電計を用いた口唇閉鎖機能評価の方法を確立しているが、最適条件の設定にやや時間がかかってしまったため、データ採得数が予定より少なく推移した。そのため、次年度には、本学病院顎口腔機能治療部に通院する口唇裂口蓋裂患者に対して、積極的にデータ測定を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本学病院顎口腔機能治療部に通院する口唇裂口蓋裂患者に対し、①バルーン式圧力計を応用した口唇圧測定②口唇運動解析③筋電計を用いた口唇閉鎖機能評価を行ったが、最適条件の設定にやや時間がかかってしまったため、データ採得数が予定より少なく推移しているため。 次年度には、本学病院顎口腔機能治療部に通院する口唇裂口蓋裂患者に対して、積極的にデータ測定を行う予定である。そのため、各計測に係る消耗品として次年度使用額を適切に使用する予定である。
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