2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24593081
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小海 暁 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (50431937)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米満 郁男 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (00431940)
小野 卓史 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30221857)
|
Keywords | 鼻呼吸障害 / 鼻閉 / 口呼吸 / 電気生理 / 感覚受容器 / 体性感覚 / 咀嚼運動 |
Research Abstract |
鼻呼吸障害・口呼吸は、鼻咽腔疾患や鼻閉などにより生じる鼻気道障害の一つであり、高次脳機能、顎顔面領域の形態形成へ影響を与えることが示唆されている。口腔感覚は、咀嚼運動のパタンおよび咬合力への調節に重要な役割を果たし、口腔感覚情報をもとに運動の計画、実行を行う。末梢機能は環境変化により機能変化を起こすが、末梢機能を制御する大脳皮質一次運動野も環境変化によって機能的な再編成を起こすことが知られている。そこで本研究は、鼻閉により口呼吸状態にしたラットを実験動物とし、口呼吸における末梢感覚受容器応答特性の変性および大脳皮質一次体性感覚野、一次運動野の可塑性を解明し、末梢感覚受容と中枢神経活動の関連性について検討することを目的としている。 本年度は、初年度に評価を行った鼻閉モデルラットを実験動物とし、成長期における鼻呼吸障害が顎口腔系の反射調節機構に与える影響を検討する目的で、開口反射および舌筋の応答特性について検討を行った。その結果、鼻閉による呼吸環境の変化は、開口反射および舌筋の応答特性に影響を及ぼすことが示唆された。 以上の結果を踏まえ、現在は鼻閉モデルラットにおける舌筋の筋肉組成の変化および口腔内環境の変化において鼻呼吸障害が口腔領域感覚受容器に及ぼす影響について検討を行っている。また、成長期における大脳皮質一次運動野の口腔領域に関する機能局在の変化についても検討を開始している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験動物(鼻閉モデルラット)の作製においては、酸素飽和度等を指標とした呼吸状態および全身状態の評価を完了しており、鼻閉モデルラットの実験系は確立されている。 本モデルを用いた実験は、開口反射、舌筋の応答特性など末梢の機能における実験について一定の結果を出している。 しかし、大脳皮質一次運動野および一次感覚野における記録手技の獲得には時間を要している。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究は、鼻閉により口呼吸状態にしたラットを実験動物とし、口呼吸におけ末梢感覚受容器応答特性の変性および大脳皮質一次体性感覚野、一次運動野の可塑性を解明し、末梢感覚受容と中枢神経活動の関連性について検討することを主目的としているため、前年度までに確立した鼻閉モデルを用いて、大脳皮質一次体性感覚野、一次運動野における機能局在についての実験を開始し、本年度の実験で得た末梢感覚受容器の応答特性との関連性について検討していく予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
動物実験施設の改修により実験が半年中断したことに伴い、予定していた実験の必要経費に余剰が出たため。 動物実験施設改修後、予定していた実験を開始するため、前年度使用予定であった当該経費を使用する予定である「消耗品」に関しては、ラットおよびタングステン電極等を次年度も継続して購入し、研究計画に沿って、実験を遂行する。 「旅費」に関しては、次年度においては約3回の国内・国際学会に成果発表のために出席し、その機会を利用した討議を考えている。また、「謝金等」に関しては、データ採得後の統計処理に必要な資料提供費等を申請している。「その他」に関しては、データのプリントアウト、参考文献の印刷、外国語論文の校閲および研究結果の投稿料を計上している。
|
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Association between the decrease of masticatory function and synaptic plasticity.2013
Author(s)
Okihara H, Ito J, Kokai S, Ishida T, Hiranuma M, Kato C, Yabushita T, Ishida K, Michikawa M, Ono T
Organizer
2nd Meeting of the International Association of Dental Research-Asia Pacific Region
Place of Presentation
Bangkok, Thailand
Year and Date
20130821-20130823
-