2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24593088
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大川 玲奈 大阪大学, 歯学部附属病院, 助教 (80437384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲野 和彦 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (00379083)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 歯周病 / 早期低体重児出産 / 歯周病病原性細菌 / 唾液 / PCR / 母親 / 歯周組織検査 / 疫学調査 |
Research Abstract |
近年、母親の歯周病と早期低体重児出産との関連が注目され、世界各国にて多くの疫学研究が行われているものの、それを裏付ける明確な研究成果は示されておらず、また、日本人を対象とした大規模研究はなされていない。本研究では、大阪大学医学部附属病院総合周産期母子医療センターとの連携のもと、大規模な対象の分析から「日本人における歯周病と早期低体重児出産」との関連を明確にするとともに、その発生メカニズムについても解明し、歯科的アプローチによる早期低体重児出産予防システムの構築を目標としている。 初年度は、まず、疫学調査およびサンプル採取のプロトコール構築を行った。大阪大学医学部附属病院総合周産期母子医療センターに健診のため来院した母親および関連病院にてパンフレットを配布し、研究協力者を募集した。半年以内に出産を経験し、研究に同意を得られた母親を対象として、歯周精密検査を行い、医科的な情報(在胎週数と出生時体重等)と照合することにより、早期低体重児出産と歯周病の疫学調査を開始した。また、母親の唾液をサンプルとして収集し、細菌DNAを抽出後、PCR法にて歯周病病原性細菌の検出を行った。現在のところ、約50人の母親のデータの収集することができた。このうち、早期低体重児出産を経験した母親は約10人であり、唾液サンプルの解析では、早期低体重児出産を経験した母親において、歯周病原性細菌の検出率が高い傾向が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
作製した研究プロトコールをもとに、早期低体重児出産をを含む、出産を経験した母親のデータ収集及びサンプル採取、およびそれらの解析は順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に引き続き、疫学調査およびサンプル採取を行い、母集団数をさらに増加させる必要があると考えている。そのためには、大阪大学医学部附属病院総合周産期母子医療センターおよび関連する産婦人科病院、大阪大学歯学部附属病院小児歯科診療室において、本研究内容に関するポスター、パンフレットを配布する等、広く社会に研究内容を発信することによって、研究協力者を募る計画である。 これらの疫学調査と唾液サンプルの分子生物学的解析によって、母親の歯周病と早期低体重児出産の関連性を認めた場合は、疾患モデルマウスを作製し、また組織学的手法によって、胎児や産科器官への影響を調査する予定である。さらには、出産を予定している母親に歯周治療を行い、歯周治療が早期低体重児出産の発生率に及ぼす影響について介入研究を行う。そして、これらの成果を用いて、歯科的アプローチによる早期低体重児出産予防プログラムの構築を目指したい。 母親の歯周病と早期低体重児出産の関連性を認めなかった場合は、母集団のさらに詳細なスクリーニング(問診項目の詳細化)、調査対象者数の増加、または早期低体重児出産の分類の細分化(早産、低体重児出産)等を行い、再度、統計学的解析によって、様々な角度から再検討を行う計画である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究を進めて行く上で必要に応じて研究費を執行したため当初の見込み額と執行額は異なったが、研究計画に変更はなく、前年度の研究費を含め、当初予定通りの計画を進めて行く。
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