2014 Fiscal Year Annual Research Report
睡眠時無呼吸症候群における新しい口腔内装置の包括的臨床展開
Project/Area Number |
24593094
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
上田 宏 広島大学, 大学病院, 講師 (20304446)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 睡眠時無呼吸症候群 / 口腔内装置 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)患者の口腔内装置(OA)使用時における上気道形態分析について、仰臥位におけるcomputed radiography(CR)とcomputed tomography(CT)画像の分析を行い、それぞれの特徴を明らかにすることを目的とした。 【資料】中等度のOSASと診断された患者のうち、当科にてOA治療を行った者を対象とした。また、OSAS病歴を持たない対照群を選択した。 【結果】1.CRによる気道分析の気道前後径結果では、対照群と比較して、OA装着前患者群ではSPPS、MPS、IPS、EPS部において小さく、PPS部において大きい値を示した。咽頭部軟組織では、対照群と比較して、患者群では軟口蓋長は長く、軟口蓋厚は小さく、軟口蓋面積は大きかった。咽頭腔長は患者群で長く、咽頭腔面積は患者群で大きかった。OA装着前後の気道前後径結果では、OA装着により、PPS、SPPS、MPS、IPS、EPS部すべてにおいて拡大が認められた。咽頭部軟組織では、OA装着時において、軟口蓋長は小さくなったが軟口蓋長比に変化は認められなかった。軟口蓋厚は大きくなり、軟口蓋厚比においても大きな値を示した。軟口蓋面積は小さく、軟口蓋面積比に変化は認められなかった。咽頭腔長は小さくなったが咽頭腔長比に変化は認められなかった。咽頭腔面積、咽頭腔面積比においては変化が認められなかった。 2.CTによる気道分析 OA装着前における最狭窄部は、幅径でPPS部、前後径と断面積ではSPPS部であった。OA装着後における最狭窄部位は、幅径でPPS部、前後径でIPS部、断面積でSPPS部であった。OA装着前後比較では、最も改善が認められた部位は、幅経と前後径ではSPPS部、断面積ではEPS部であった。
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