2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24593097
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
佛坂 斉祉 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (90199513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉松 昌子 長崎大学, 大学病院, 助教 (20420630)
田中 基大 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (90420629)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 矯正歯科 |
Research Abstract |
糖尿病は感染症と炎症に対するリスクが非常に高いことは一般的によく知られ、歯科においても歯周病に関する論文は、総説だけでも100を超える。しかしながら、矯正治療に関してはまだまだ治験が少なく、結論づけるに至っていない。研究期間内の目標は、高血糖症ラットで、歯の移動量、歯槽骨の変化量、および歯根吸収量を定量し、健常ラットとの違いを明らかにすることである。さらに、骨吸収と骨添加の変調を調べるために、組織標本にて血管の増生、破骨細胞の出現および骨芽細胞の出現を調べ、組織レベルでのメカニズムを解明し、それと同時にマイクロCT画像の術前後の重ね合わせを行い、歯槽骨の増減を定量する。 9週齢のラットにStreptozotocinを腹腔内注射し、高血糖を誘発させた。Streptozotocinの投与量は血糖値が300mg/dl以上になるように調整した。高血糖症が誘発された10週齢ラットに上顎の前歯から第1臼歯の間に超弾性クローズドコイルスプリング(10gと25g)を装着した(0日)。その後、経日的にマイクロCTを撮影した。14 日に上顎第1 臼歯の歯根を採取し、走査型顕微鏡の立体画像データを得た。これらの結果から、歯の移動動態、歯槽骨骨密度の変化および歯根吸収量を解析している。現在、歯の移動動態については糖尿病ラットにおいて、歯の移動量が少なく、歯根吸収量はあまり変わらないとの結果を得ている。今後は被験数を増やして確証を得る予定である。その後、骨塩定量と組織変化を調べる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
糖尿病の動物実験モデルは文献的には確立されているが、動物種によってStreptozotocinの投与量に差がある。同一系統でも販売会社によって違うほどである。そのために、条件の確立に時間がかかった。また、糖尿病ラットの組織は硬組織も脆くなり、歯根の採取と処理の条件の確立にも時間がかかった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、歯の移動動態については糖尿病ラットにおいて、歯の移動量が少なく、歯根吸収量はあまり変わらないとの結果を得ている。今後は被験数を増やして確証を得る予定である。その後、骨塩定量と組織変化を調べる予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ほぼ計画通りであり、大きく変更が必要なところはない。
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