2013 Fiscal Year Research-status Report
外科的矯正治療は上部消化管、自律神経、内分泌機能の改善に役立つのか?
Project/Area Number |
24593101
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
吉田 真穂 宮崎大学, 医学部, 医員 (10535785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 泉 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (10305823)
永田 順子 宮崎大学, 医学部, 講師 (50264429)
野村 かおり 宮崎大学, 医学部, 医員 (60626141)
松元 信弘 宮崎大学, 医学部, 助教 (70418838)
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Keywords | 外科的矯正治療 / 顎変形症 / 顎口腔機能 / 自律神経活動 |
Research Abstract |
顎変形症患者では、正常咬合者に比べて咀嚼や発音などの口腔周囲機能が劣り、外科的矯正治療で咬合を改善すると、咬合力や咀嚼効率などの顎口腔機能が向上することが知られている。同様に、上部消化管や内分泌・自律神経の機能にも何らかの障碍が及んでいる可能性が考えられるが、ほとんど調べられていない。そこで、本研究では、骨格性の不正を呈する下顎前突症患者および小下顎症患者(顎変形症群)と正常咬合者(正常咬合群)を対象に、横断的検討と縦断的比較検討を行い、外科的矯正治療が上部消化管および全身の健康に及ぼす影響を検討することを目的とした。 本年度は、宮崎大学附属病院歯科口腔外科で骨格性下顎前突症または小下顎症と診断された顎変形症患者7名と、昨年度術前に検査を行った患者4名、正常咬合者3名の被験者に対して頭部X線規格写真、顎口腔機能、上部消化管機能検査および終夜睡眠ポリグラフ検査などのデータ採得を行った。 著しい顎変形を呈する患者では、顎顔面形態が標準値から大きく外れており、正常咬合者に比べて咬合力と咬合接触面積、咀嚼能率が低く、睡眠や交感神経・副交感神経活動のリズムが不安定で、消化管機能も低い傾向が示唆された。また、手術後にはこれらが改善する傾向を認めた。以上から、顎顔面形態に大きな変形を呈する顎変形症患者では、顎口腔機能だけでなく、睡眠、自律神経および消化管にも影響があることが示唆された。今後、被験者を増やして詳細な相互関連について解析をすすめる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、正常咬合者および当初の計画通り、正常咬合者および顎変形症患者の術前と術後にデータ採取を行い、解析結果から、とくに顎顔面形態に大きな変形を呈する顎 変形症患者では、顎口腔機能だけでなく、消化管、自律神経および睡眠にも影響があることが示唆されている。また、術後にこれらに変化が生じる傾向があることも示唆されている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、被験者を増やして詳細な相互関連について解析をすすめる。
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Research Products
(1 results)