2014 Fiscal Year Annual Research Report
口腔と全身疾患の共通基盤としての肥満と慢性炎症における遺伝・環境相互作用
Project/Area Number |
24593148
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小島 美樹 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (20263303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保庭 雅恵 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (00303983)
永田 英樹 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (50260641)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 歯学 / 齲蝕 / 肥満 / 食習慣 / 口腔細菌叢 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究1:中年期における肥満と齲蝕 42歳時に健診を受けた4528人のうち、未処置齲蝕がない者2,522人を対象とした。4年後の健診情報を追跡できた者は2,361人であった(追跡率93.6%)。このうち、D保有者は649人、F増加者は729人、D保有/F増加者は1,224人であった。肥満群(BMI25以上)は非肥満群(BMI25未満)と比較して、D保有者率は有意に高く、F増加者率は有意に低、D保有/F増加者は同程度であった。肥満の調整オッズ比はそれぞれ1.43(1.14-4.22, P<0.01)、0.78(0.64-0.96, P<0.05)、1.01(0.84-1.21, P=0.95)であった。<BR>肥満と齲蝕発症との関連は認められなかったが、肥満者は齲蝕を放置しやすいことが示唆された。 研究2:食事パターンの違いによる唾液中口腔細菌叢の比較検討 採取唾液試料60検体からDNAを抽出し、PCR法で増幅後、illumina社より提供される「16S Metagenomic Sequencing Library Preparation」に従う次世代シーセンサMiSeqを使用して、ペアエンド法、300塩基/リードでDNA配列を読み取った。各検体のデータについてクラスタリングを行い、得られたOTUの代表配列について16SrRNAデータベースへのBlast検索を行い微生物群の群集解析を行った。124食品の半定量食物摂取頻度調査の結果に基づき、食品内容を健康型(野菜や果物が多い)、伝統型(米・漬物・魚介類など、胃がんと関連)および欧米型(肉類中心、大腸がんと関連)に分類した。健康型の食品内容が少ない被験者ではProteobacteria目の細菌群が少なく、Frimicutes目やBacteoridetes目の細菌群が多い傾向が認められた。
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