2013 Fiscal Year Research-status Report
ESR法による活性酸素種測定と歯周病との相互連関の解明および抗酸化物の効果
Project/Area Number |
24593155
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
玉木 直文 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (20335615)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 博夫 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (40213079)
吉野 文彦 神奈川歯科大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (20308307)
|
Keywords | 歯周病 / 酸化ストレス / 抗酸化力 |
Research Abstract |
平成25年度は,平成24年度に確立した電子スピン共鳴(Electron Spin Resonance; ESR)法や既存の方法を用いた酸化ストレス・抗酸化力の測定と歯周病原性細菌の血清抗体価の定量化による比較目的とした。 まず,神奈川歯科大学ESRセンターの協力のもと,抗酸化力を直接測定する方法を確立し,唾液の抗酸化力を測定した。今回,活性酸素種の中でもヒドロキシルラジカルとスーパーオキシドを特異的に消去する抗酸化力を,ESR法にて測定した。また従来の血清中の酸化ストレス度(ヒドロペルオキシド濃度の測定)と抗酸化力(HClOの減少量の測定)や,歯周病原性細菌(Porphyromonas gingivalis (P. gingivalis), Prevotella intermedia (P. intermedia), Aggregatibacter actinomycetemcomitans (A. actinomycetemcomitans), Eikenella corrodens (E. corrodens))に対する血清抗体価も併せて測定した。その結果,歯周病の状態が悪い者ほど,ヒドロキシルラジカルやスーパーオキシドの消去能が高かった。さらに,歯周病の状態が悪い者ほど,酸化ストレス度とP. gingivalisに対する抗体価が高かった。また,酸化ストレス度とP. gingivalis, P. intermedia, E. corrodensの血清抗体価とは正の相関関係があることも認められた。以上のことから,酸化ストレスの増加が歯周病に有害である可能性が示された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度はESR法による抗酸化力の測定や歯周病原性細菌の定量化を行い,比較検討することを目的としていたが,これは達成できたと思われる。
|
Strategy for Future Research Activity |
ESR法による測定方法は確立したと考えられる。今後は,対象者数を増やして,スーパーオキシドやヒドロキシルラジカルの消去能の測定や既存の酸化ストレス度・抗酸化力の測定を行っていく。さらに,その結果の分析を進めていく予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の物品購入が予定よりも少し少なかった。 得られたデータをまとめて論文を作成しているが,その論文校正費として使用する予定である。
|
Research Products
(5 results)
-
-
[Presentation] Salivary Antioxidant Activity, Cytokines and Periodontitis: The Nagasaki Island Study2013
Author(s)
Tamaki N, Yoshino F, Fukui M, Hayashida H, Yoshida A, Kitamura M, Kawasaki, Nakazato M, Maeda T, Kokeguchi S, Lee MC, Saito T, Ito H-O
Organizer
2nd IADR-APR
Place of Presentation
Plaza Athenee (Thailand)
Year and Date
20130821-20130823
-
-
-