2013 Fiscal Year Research-status Report
地域における介護システムを応用した歯科保健医療サービスの構築に関する研究
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24593169
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
尾崎 哲則 日本大学, 歯学部, 教授 (20194540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上原 任 日本大学, 歯学部, 助教 (40424741)
三澤 麻衣子 日本大学, 歯学部, 助教 (80386127)
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Keywords | 訪問看護ステーション / 在宅歯科医療 / 市区町村 / 地区歯科医師会 |
Research Abstract |
今年度は、初めに、昨年度アンケート調査にご協力いただいた訪問看護ステーションへ、学会等での報告の概要を、本研究費で送付させていただいた。 次いで、在宅における歯科保健サービスについて調整機能等を有する行政サイドの認識や状況を調査した。当初、特定の地域から行うことも計画したが、平成25年4月初めに、厚生労働科学研究補助金(地域医療基盤開発推進研究事業)の給付を受けられることになり、その研究補助金で、全国の自治体調査をすることになった。最初に、自治体への調査を行った。調査は2群に分け行った。①保健所を設置する市、特別区を対象とした調査(93自治体)に関しては、直接、アンケート用紙を送付して行った。回収77件であった。②保健所の管轄する市町村を対象とした調査では、都道府県歯科保健主管部局へ、アンケート用紙を送付し、各自治体に関するデータの集約・記載を依頼した。回収は43都道府県分であった。 そして、歯科保健医療サービスの実際の提供者である全国の地区歯科医師会(766件)へのアンケートを、今年度給付された本研究費を用いて実施した。日本歯科医師会の了承を得ることや質問項目の策定に際し、全国自治体のアンケート結果がある程度読めるまで時間がかかり、年度末の実施となった。そのために、現在、データの解析中である。 また、マニュアルについては、訪問看護ステーション用の口腔状況の把握の手引きはある程度策定されていることが確認できたことと、医科歯科連携をどのように構築していくかが重要であることが明確になったことから、内容について再度初めから検討を開始し、ある程度の方向性までは見いだせた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度には、先方の事情等で自治体および地区歯科医師会調査が一部行えず、次年度に研究費の一部を持ち越すことになった。そのため、平成26年度はこの継続部分の調査研究を、平成25年度中に回収できたデータの分析と並行し引き続き行う。 また、マニュアルについては、内容に関して連携体制を中心にするため、再度初めから検討を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に引き続き、訪問看護ステーションからのデータのみでは、事業での組織間の連携や広く事業展開する際に求められる機能を十分に考察することができない可能性が高いために、訪問看護ステーションで実施されている事業のうち、口腔保健と関連しているものを抽出し、施策を実行する際に有効な事業システムを構築する。また、平成26年度から国が行う医療体制改革基金の対象事業となる在宅医療実施に係る拠点・支援体制の整備に供することができるよう、今後、地域での高齢者への歯科口腔保健サービスを適切に提供するためのポイントを見出し、地域歯科保健医療のシステムへの構築について提言する方向で、学会等での発表を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度中に、自治体および地区歯科医師会についての調査が、調査対象である先方の事情等で一部行えず、そのため調査が一部残っているとともに、再度の回答要請をまだ行っていないため、差額が生じている。 平成26年度は、25年度に実施できなかった自治体および地区歯科医師会を対象に調査研究を、25年度に得たデータの分析と並行し引き続き行う。
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Research Products
(3 results)