2014 Fiscal Year Research-status Report
歯科領域における多職種コミュニケーションと医事紛争に関する研究
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24593180
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Research Institution | Kyushu Women's University |
Principal Investigator |
濱嵜 朋子 九州女子大学, 家政学部, 准教授 (60316156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 明人 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50291521)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 医療コミュニケーション / 多職種 / 歯科 / 医事紛争 |
Outline of Annual Research Achievements |
先行研究から、医事紛争に至る最大の要因は、医療の質ではなく医療コミュニケーションであること、および、医療者間のコミュニケーションが治療結果に影響を及ぼすことが明らかになっている。このような知見の集積にも関わらず、わが国の歯科医療の分野では、他職種との連携(コミュニケーション)不良が一因と考えられる紛争事例が増加している。しかも、わが国での医療従事者間のコミュニケーション要因について十分な検討が行われていない。そこで、本研究の目的を、チーム医療に関するわが国の医事訴訟判例のデータベース化、および、解析作業によって1)医療従事者の法的責任に関連する医療従事者間のコミュニケーション要因を特定する。2)医科分野と歯科分野にけるコミュニケーション要因を比較し、歯科分野におけるチーム医療におけるコミュニケーションの特徴を明らかにすることとした。 研究3年目の平成26年度は、初年度、2年度に引き続き、医事訴訟判例の収集および分析を行った。具体的には、法学関連の雑誌である「判例時報」、「判例タイムズ」等に掲載されている医事訴訟判例を対象とした。その中で、多職種コミュニケーションが問題となった歯科および医科分野の医事訴訟判例について、医療従事者の法的責任に関連すると考えられる変数についてコード化を行い、全判決からなるデータベースの構築を目指した。前年度から、データ数については、積み重ねられてきたが、目標とする判例数の収集には到達していない。そのため、引き続き、判例数を増やして分析を行い、成果をまとめる予定にしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究3年目の平成26年度は、初年度、2年度に引き続き、医事訴訟判例の収集および分析を行った。具体的には、法学関連の雑誌である「判例時報」、「判例タイムズ」等に掲載されている医事訴訟判例を対象とした。その中で、多職種コミュニケーションが問題となった歯科および医科分野の医事訴訟判例について、医療従事者の法的責任に関連すると考えられる変数についてコード化を行い、全判決からなるデータベースの構築を目指した。しかしながら、当該分野においては、公表されている判例が、予想以上に少ないために、目標とする判例数の収集には到達していない。そのため、研究の達成度が遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
データ数について、今年度まで期間を延長してさらなる判例の収集を行い、データを積み重ね、目標とするデータベースの構築を目指す。その後、データベースについて分析を行い、成果をまとめる予定にしている。
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Causes of Carryover |
研究3年目の平成26年度は、多職種コミュニケーションが問題となった歯科および医科分野の医事訴訟判例について、医療従事者の法的責任に関連すると考えられる変数についてコード化を行い、全判決からなるデータベースの構築を目指した。しかしながら、当該分野においては、公表されている判例が、予想以上に少ないために、目標とする判例数の収集には到達していない。そのため、研究の達成度が遅れている状況である。目標とする判例数の収集には到達しておらず、引き続き、判例の収集、分析を行う予定にしているため、次年度使用額が生じた状況である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度は、引き続き、医事訴訟判例の収集および分析を行う予定にしている。助成金は、データベース構築のための判例収集、コード化および分析について使用する予定である。
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