2014 Fiscal Year Research-status Report
看護学の講義における教授活動自己点検・評価システムの開発
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24593188
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
宮芝 智子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (20321119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舟島 なをみ 千葉大学, 看護学研究科, 教授 (00229098)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 看護学教員 / 教授活動 / 講義 / 自己評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、FDは普及してきているが、それが教育力向上に十分つながっていないことが指摘され、教員への研修の活性化と自己点検・評価の確実な実施が求められている。社会のニーズや大学の理念に応じて卒業時の学習成果を保証することは大学の使命で有、そのために教員が日々の授業の内容や方法を自己点検・評価できるシステムを開発することが重要な課題である。 このような背景に基づく本研究の目的は、看護学教員のFD支援に向けて看護学の講義における教授活動自己点検・評価システムを開発し、その普及に向けてシステムの有効性を検証することである。この目標達成に向けて、平成26年度は、「教授活動自己評価尺度-看護学講義用-」を次のように開発した。看護学の講義における教員行動を解明した質的帰納的研究を基盤とし、9下位尺度63質問項目からなる尺度を作成し、全国の看護学教員1373名を対象とした調査を行った。有効回答574部を用いて項目分析を実施し、9下位尺度36質問項目からなる尺度を構成した。クロンバックα信頼性係数算出による内的整合性の検討、再テスト法による安定性の検討、因子分析および既知グループ技法による構成概念妥当性の検討の結果は、尺度が信頼性・妥当性を確保していることを示した。研究を推進した。また、下位尺度毎に得点の平均値を比較した結果、最も得点の高かった下位尺度は[知識を提供し看護を教示する]15.5点であり、最も低かった下位尺度は、[目標達成度を査定し授業計画を進行・変更する]13.5点であった。現在、教員特性の相違による教授活動の質の特徴の分析を進めている。 また、これらの成果に文献検討の結果を統合し、「看護学の講義における教授活動自己点検・評価システム」開発に向けた理論的枠組みの構築に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
教授活動自己評価尺度-看護学講義用の開発が遅れたため、その成果に基づき構築する「看護学の講義における教授活動自己点検・評価システム」開発に向けた理論的枠組みを現在作成中であるため。システム構築と検証に向けたアクションリサーチの準備は進めているため、達成度を「やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
①「看護学の講義における教授活動自己点検・評価システム」の理論的枠組みを構築する。 ②理論的枠組みに基づき、アクションリサーチを実施する。 ③アクションリサーチに参加しシステムを活用した教員を対象としたインタビューを実施し、システムの有効性や課題を検討する。
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Causes of Carryover |
平成27年度に研究成果を海外学会で発表するための旅費、学会参加費が高額であるため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年7月23日から27日に、米国プエルトリコで開催されるSigma Theta Tau International 26th International Nursing Research Congressに参加し、研究成果を発表する。
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Research Products
(3 results)