2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24593198
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
乗松 貞子 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80208404)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 足浴 / ラベンダー精油 / 入眠潜時 / 脳波解析 / 自律神経系活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
看護ケアである足浴に注目し、鎮静・リラクセーション効果があるといわれているラベンダー精油を0.1ml入れた41℃の温湯で足浴(以下、アロマ浴)を行った場合の入眠効果について、生理・心理的指標を用い温湯のみ(以下、さら湯浴)との比較において明らかにする実験研究を行った。さらに男性、女性による反応の違いについて検討した。 手順は、ベッド上で上半身を30度挙上した仰臥位姿勢で、41℃の湯を入れた保温効果のある発泡スチロール製の箱に両足を外果まで浸漬した。評価指標は、脳波より睡眠潜時、総睡眠時間、心電図よりHF、LH/HF及び深部体温で連続測定とした。足浴後60分間の睡眠後にVisual Analog Scale(VAS)を用い熟睡感と心地良さ、OSA睡眠調査票(MA版)を用いて睡眠状況を評価した。 26年度は、男性被験者を対象にした結果を分析した。被験者は15名であったが、全てのデータが得られた者は6名となった。平均年齢は22.2±0.7歳。睡眠潜時、総睡眠時間は、さら湯浴376.50秒、1836.86秒、アロマ浴397.17秒、1956.57秒で有意差はみられなかった。HF、LF/HFも有意差はみられなかった。深部体温も有意差はみられなかったが、アロマ浴がさら湯浴に比べ 低く推移し足浴10分後に急速に低下、その後やや上昇し60分後に低下するという変化がみられた。睡眠状況及び熟睡感はアロマ浴が、心地良さはさら湯浴がやや良好であったが有意差はみられなかった。深部体温の変化からは、アロマ浴の方が睡眠潜時が短いと予測されたが実際には反映されていなかった。 男性ではラベンダー精油を付加した足浴は、さら湯浴に比べ顕著に入眠を促す効果は認められなかったが、女性においては交感神経活動を有意に低下させること、深部体温の足浴後の低下が急激であったことから、ラベンダー精油による入眠効果が示唆された。
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Research Products
(2 results)