2013 Fiscal Year Research-status Report
人体動作取得解析システムの開発及びエキスパート看護師の動作の一般応用可能性の検証
Project/Area Number |
24593219
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
野村 明美 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (10290040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有澤 博 横浜国立大学, 環境情報研究科(研究院), 教授 (10092636)
根本 明宜 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (20264666)
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Keywords | 看護動作 / 動作負荷 / 看護人体モデル / 看護師 / 介護者 / Kinematics解析 / Kinetics解析 |
Research Abstract |
研究目的は、人体の動きを正しく表現でき、人体負荷評価が行える個別人体モデルを作成し、総合的に動作解析が行えるシステムを構築することである。そのうえで介助する人の身体的負荷評価を行うこと及び看護師の移動動作を一般の介助にあたる人々に応用可能か検証し、介護する人、介護される側の人の身体負荷評価を行い、実用化することである。 看護分野において、看護者の負担(特に腰痛等)を減らし合理的な看護動作によって看護の質を高めることは、我が国の顕著な高齢者の増加、要介護者数の増加という背景を考える時、喫緊の課題である。そのためには、定量的な負荷評価が必須である。しかし、看護動作の特徴より、定量的な測定が困難でありいまだ確立されていなかった。つまり看護師単独の動作ではなく、被介助者と接触する動作、被介助者の身体下に腕を挿入して起こし上げる動作等複雑かつ測定時「見えない箇所」が生じて、測定を困難にしていた。そこで、我々は「見えない箇所」が生じる場合にも動作解析ができる方法として、看護人体モデルと加速度センサを用いる方法を提案し、これを応用して看護者が患者をベッドから起こす動作の解析評価システムを構築し、有効性を確認した。これは看護者の「動き」についてのKinematics解析である。加えて、力学的な負荷評価として、フォースプレートを用いたKinetics解析を行うシステムを構築し、総合的に動作解析が行えるシステムが整った。 このシステムを用いて、熟練看護師の移動動作と一般成人の移動動作を比較し、援助者の身体負荷を示した。さらに、Kinematics解析とKinetics解析を総合して、看護動作の最適化ループとそれを支援するシステムを提案した。最後にこのシステムを用いて、一般成人にレクチャーし、レクチャー前後の実験結果を分析し、看護師の移動動作を一般の介助に当たる人々に応用可能であることを検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的である、①人体負荷評価が行える個別人体モデルを作成し、②総合的に動作解析が行えシステムを構築すること、③介助する人の身体的負荷評価を行うこと、④看護師の移動動作を一般の介助にあたる人々に応用可能か検証すること、それらを最終年度に実用化することのうち、平成24年度は①②を達成し、平成25年度は、③④までを達成した。 またその成果を国際学会2013 International Symposium on Computational models for Life Sciences (CMLS-13), pp.221-229, Sydney, Nov. 27-29, 2013.に発表した。 論文として、Development of a Motion Capturing and Load Analyzing System for Caregivers Aiding a Patient to Sit Upright in Bed, Signal and Image Analysis for Biomedical and Life Sciences, Springer, pp.1-15, 2014. (to appear)に採択された。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度は、成果を市民に還元していく。その一つとして、現在高齢期を迎えている在伯日系高齢者の移動動作に関して支援し、成果の還元が出来るようにしていく。また本研究の知見を取り入れたテキストの作成を予定している。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Development of a Motioncaptur System for Measuring Hidden Points on a Humanbody and Its Application to the Evaluation of Care Operation2014
Author(s)
Akemi Nomura, Takako Sato, Tomohiro Yano, Yosuke Takami, Shoichiro Ito, Yasuko Ando, Akinobu Nemoto, Hiroshi Arisawa
Organizer
2014 International Symposium on Flexible Automation, Awaji-Island
Place of Presentation
Yumebutai International Conference Center Awaji-Island,Hyogo, Japan
Year and Date
20140714-20140716
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