2014 Fiscal Year Annual Research Report
人体動作取得解析システムの開発及びエキスパート看護師の動作の一般応用可能性の検証
Project/Area Number |
24593219
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
野村 明美 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (10290040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有澤 博 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (10092636)
根本 明宜 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (20264666)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 看護動作 / 動作解析 / 腰部負荷 / 看護師 / 移動動作 / 熟練者 / 初心者 |
Outline of Annual Research Achievements |
看護における動作・負荷解析システムの開発、すなわち人体の動きを正しく表現でき、人体の負荷評価が行える個別人体モデルを作成し、総合的に動作解析が行えるシステムを構築した。そのうえで介助する人の身体的負荷評価を行うこと及び看護師の移動動作を一般の介助にあたる人々に応用可能か検証した。 看護分野においては、これまで介助動作における運動解析、負荷評価について定量的な議論がほとんどなされていなかった。それは看護動作の特徴より、定量的な測定が困難でありいまだ確立されていなかったと言える。介助が複数人の関わりあう動作であることや、ベッドなどの遮蔽物があること、被介助者の身体下に腕を挿入して起こし上げる動作等複雑かつ測定時「見えない箇所」が生じて、測定を困難にしていた。 本研究では、介助動作と負荷の計測・解析をするために、まずKinematics解析を行う為のシステムを構築した。光学式のモーションキャプチャによる位置検出に加えて、介助動作時に見えなくなる介助者の上腕、前腕部の位置姿勢の検出のため、加速度・角速度・地磁気を検出する多目的センサを導入し、人体モデルと関連させてすべての人体パーツの位置姿勢決定を行うことを提案した。またモーションキャプチャで、見えない箇所が発生する問題の解決を行った。次に、床反力計にかかる力の方向と大きさを基に、人体モデルを用いて腰部にかかる負荷をKinetics解析により推定した。構築したシステムにより、実験、解析を行い、介助の初心者と熟練者の動作における負荷や姿勢の差を明らかにした。これらを基に、看護動作の最適化ループとそれを支援するシステムを提案した。最後に提案したシステムを用いて、一般成人にレクチャーし、レクチャー前後の実験結果を分析し、看護師の移動動作を一般の介助に当たる人々に応用可能であることを検証した。
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Research Products
(3 results)