2014 Fiscal Year Research-status Report
口腔の不使用性シンドロームに対する看護介入プログラムの構築
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24593221
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
大石 朋子(大塚朋子) 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (40413257)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水戸 優子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (70260776)
グライナー 智恵子 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (20305270)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 口腔機能 / リハビリテーション / 多職種連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、病院で口腔機能リハビリテーションを実施している医療従事者に対して質問紙調査を行うために、質問紙の内容をさらに検討し、調査に向けての調整を行った。 1)医療従事者に対する聞き取り調査 特に嚥下障害のある患者(利用者)に対する口腔機能リハビリテーションを実施している医療従事者に対して、口腔機能の廃用を予防するために臨床においてどのような工夫をしているのか聞き取り調査を実施した。医師、歯科医師、歯科衛生士、栄養士、看護師、言語聴覚士など多職種に対して個別にインタビューしたところ、各職種とも口腔機能の廃用を防ぐことは非常に重要であることを感じながらも、単独で活動している場合に、活動の広がりに限界を感じていることが多かった。チームとして活動し、そのメンバー間において連携が密にとれていた場合には、医療従事者の満足感も伴うことが多いが、チームを形成していながらも他の職種との連携が円滑ではない、リハビリテーションの方向性の共有が十分にできていない場合には、チームとしてだけではなく各職種の立場ににおいて不全感が伴っていることがあった。調査にあたっては、看護師だけを対象とするのではなく、口腔機能リハビリテーションにかかわるチームやそこに属する職種に関する調査が必要であることがわかった。 2)口腔機能リハビリテーションに関する実態調査 口腔機能リハビリテーションに関わっている医療従事者に対する聞き取り調査をもとに、リハビリテーションの実態だけではなく、リハビリテーションにかかわるチームの連携状況や活動内容、リハビリテーションを開始する判断やチームとしての医療安全に関する内容を含める必要があることがわかった。その内容を吟味し、平成27年度に調査を実施することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の調査内容については、口腔ケアを中心とした実態調査を行う予定であった。しかし、口腔機能の不使用性による廃用は、狭義の口腔ケアではなく、口腔機能のリハビリテーションとしてとらえて調査をする必要があることがわかり、質問紙の内容を再検討したため、調査を行う時期がずれることとなった。 口腔機能のリハビリテーションには、チームとしての活動や多職種連携、チームだけではなく個人の価値観なども影響を与えると考え、内容を吟味し、検討・修正を行ったところである。H27年度に入り、早々に調査を開始する予定になっている。
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Strategy for Future Research Activity |
質問紙の質問項目の吟味と使用する尺度の許諾を開発者より得ている。平成27年度早々に調査を開始できるように調整を進めているところである。また、質問紙の結果を受けて、口腔機能リハビリテーションを促進していくための方策ならびに看護介入としてのプログラムを検討するために、そのリハビリテーションに従事している医療者に対してグループ・インタビューを行う方向で調整している。 加えて、口腔機能リハビリテーションを阻害または促進している要因に着目し、さらに研究を進めていくことも検討している。
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Causes of Carryover |
平成26年度に実施する予定であった実態調査は、医療従事者に対する聞き取り調査をもとに質問内容の見直しをおこなったために、平成27年度に実施することとなった。口腔機能リハビリテーションに関する調査に関連したの費用は、次年度に繰り越すこととなった。 実態調査が遅れたため、看護介入としてのプログラムの検討をするための検討も遅れている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度に口腔機能リハビリテーションの実態調査を実施することとなっている。その結果を受けて、口腔機能の廃用を予防していくためのプログラムを検討するために、そのリハビリテーションに従事している医療者に対してグループ・インタビューを実施する。口腔機能リハビリテーションを阻害または促進している要因にも着目してさらに研究を進め、プログラムの内容を検討する予定である。
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