2014 Fiscal Year Annual Research Report
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24593272
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Research Institution | The Japanese Red Cross Hiroshima College of Nursing |
Principal Investigator |
渡邊 智恵 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 教授 (00285355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西上 あゆみ 梅花女子大学, 看護学部, 准教授 (30285324)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 災害看護 / 外部支援 / 受援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、東日本大震災のような大規模で広域にわたる災害時における、外部支援のあり方について実態調査し、大規模災害時における今後の外部支援のあり方に関する示唆を得ることを目的として3年間で実施した。本研究の対象地域としては、被害が甚大で多くの外部支援組織が3ヶ月以上にわたり活動した宮城県に限定した。まず、第一段階として(平成24年度)、外部支援側7組織、受援側7組織の計14組織から聞き取りをすることができた。その14名の聞き取り調査結果とともに文献検討を基盤にして、「外部支援の上手な受け方・支援の仕方」ガイドラインを作成した。本ガイドラインは、「先行要件」「実際の支援」「支援の評価」という枠組みとし、それぞれの内容について事例を踏まえて要点を抽出した。第二段階(平成25年度)でガイドラインの骨子案をまとめた資料を作成し、これまでの災害で、受援側と、実際に被災地で活動をした外部支援側の両方の経験を持つ災害看護の実践者あるいは研究者4名を対象に、ガイドラインの過不足や修正点、表現の仕方等について調査し、精錬をしていった。第三段階(平成26年度)は、さらに文献等も活用しながら、共同研究者とともにガイドラインを精錬し、『大規模災害における看護専門職による外部支援の上手な受け方・支援の仕方のガイドライン』を完成させた。 本研究は、受援側と外部支援側の双方からの聞き取り調査を基盤とし、その上で両方の経験をした研究者らに精錬のための調査を重ねて実施しており、両者の視点で分析をおこなった。そのため、今後の災害対応に生かすことにつながる実践的なガイドラインを作成できた。また、研究対象者が看護のみならず保健師や医師、各種学会やNGO組織等も含まれており、看護と介護および医療、保健活動全体を振り返り、大規模災害時における外部支援のあり方について、総括的な研究となった。
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Research Products
(1 results)