2012 Fiscal Year Research-status Report
臨床看護記録から患者アウトカム分析を行うための知識基盤データベースの開発
Project/Area Number |
24593284
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | 独立行政法人国立国際医療研究センター |
Principal Investigator |
柏木 公一 独立行政法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 研究員 (20334378)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | オントロジー / テキストマイニング |
Research Abstract |
1)モデル臨床看護記録の分析を行い、臨床特有の表現を既存の知識ベースに登録した。 臨床記録を機械的に分析するためには、記録に用いられる表現をあらかじめデータベースに登録しておく必要がある。申請者が「国際医療用語集を日本語で使用するための知識ベースの開発」(若手(B) 2008 年-2010 年)にて作成した標準用語データベースには、実際の患者記録で用いられる俗語や略語が十分登録されておらず、本研究のために臨床記録の表現を追加する必要がある。今回、共同研究で作成した訳語候補データベースや知識ベースを用いて、新規用語をデータベースに登録した。 2)モデル臨床看護記録の構造化を行った。 これまでの看護記録は構造化が不十分であったが、「医療情報システムのための医療知識 基盤データベース開発事業」で申請者が担当している看護分野については、患者状態を表すオントロジーと看護の行為を表すオントロジーを開発し、その知見を元にモデル化を試みた。看護行為にともなう状態変化という視点で、臨床看護記録のモデルを作成したところ、対象者の代替行為、対象者の能力を強化する行為、予防行為の3点に分けられることが判明した。今後、それらの行為の対象となる分野を特定することにより、モデルを作成する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りである。
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Strategy for Future Research Activity |
・臨床記録におけるコンテキスト(文脈)の解析 臨床記録には、当該患者の入院目的・治療法、全身状態といったコンテキスト(文脈)が存在し、それが前提となった記載が行われている。特に経験が豊富な臨床家は、必要最低限の記述で文意を伝えようとするため、途中の思考過程が省略された記述も多くみられる。そのため、機械的に意味を解析するには、どのようなコンテキスト(文脈)で表現された記述なのかをあわせて把握する必要がある。そこで、モデル臨床看護記録の個々の表現がどのようなコンテキストで述べられたものかの抽出する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
記録のコンテキストの解析のために、モデル記録の収集とその入力を行う。 コンテキストの抽出に関しては、専門家の会議を開催する。
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Research Products
(4 results)