2013 Fiscal Year Research-status Report
臨床看護記録から患者アウトカム分析を行うための知識基盤データベースの開発
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24593284
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Research Institution | 独立行政法人国立国際医療研究センター |
Principal Investigator |
柏木 公一 独立行政法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 研究員 (20334378)
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Keywords | テキストマイニング / オントロジー |
Research Abstract |
・臨床記録におけるコンテキスト(文脈)の分析 臨床記録には、当該患者の入院目的・治療法、全身状態といったコンテキスト(文脈)が存在し、それが前提となった記載が行われている。特に経験が豊富な臨床家は、必要最低限の記述で文意を伝えようとするため、途中の思考過程が省略された記述も多くみられる。そのため、機械的に意味を解析するには、どのようなコンテキスト(文脈)で表現された記述なのかをあわせて把握する必要がある。そこで、モデル臨床看護記録の個々の表現がどのようなコンテキストで述べられたものかの抽出した。その結果、情報総括場面の記述と、異常無しに関する記述、異常有りの場合の記述の3種類に分類した。情報総括場面は、入院時、治療方針決定時、サマリー時などにみられ、患者の全体像からの具体的な記述が行われていた。一方、多くの記録は異常無しに関する記録であり、異常がないことを示す主観的・客観的情報を簡潔に記すことが行われていた。異常有りの記述では、異常があることを示す情報に加え、そこから派生する状態に対する情報、予防に関する介入が記載されていた。異常なしの記録については、情報を示すことなく判断のみが記載される場合や、クリニカルパスのような客観的データのみを示す場合が多くみられた。質指標の評価にあたっては、異常ありの記述を抽出する技術が有効であると思われた。 ・コンテキストの構造化 モデル記録で抽出されたコンテキストは、特定の疾患・治療によるものであるため、一般化するためには抽象化された構造が必要となる。構造化にあたっては、「医療情報システムのための医療知識基盤データベース開発事業」の看護分野についての知見を用いて分析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
特定の疾患に対する記録の分析では、状況に依存しすぎており、具体的な記録情報をさらに多く抽出する必要がある。また、医療情報システムのための医療知識基盤データベース開発事業の看護分野のオントロジーを用いた分析については現在、検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
具体的な記録情報をさらに多く抽出する必要があり、言語資源協会の模擬診療録テキスト・データを入手し分析することを計画している。 また、本年度計画している看護プロセスのパターン化と患者アウトカムの影響については、日本看護協会のプロジェクトの内容とも整合性を持たせながら分析を進める予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
看護記録に関する情報の入手が十分に行えていなかったため、分析が十分に行えていない。特に、看護分野に関するオントロジーの完成度を高める必要があり、その対策が遅れたため、当初予定の分析が十分に行えなかった。 新規に日本資源協会の「模擬診療録テキスト・データ」を購入し、その基本的な分析のための人件費にあてる。
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Research Products
(1 results)