2013 Fiscal Year Research-status Report
関節疾患患者の在宅運動療法継続に向けての双方向性ICTシステムの考案
Project/Area Number |
24593295
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
上杉 裕子 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (40423230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 隆之 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (10379373)
西井 孝 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70304061)
黒田 良祐 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80379362)
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Keywords | 運動療法 / 変形性関節症 / ICT |
Research Abstract |
我々はICT(Information and Communication Technology)を用いて、患者・医療者双方向性を可能にする関節疾患患者への運動療法継続介入方法として、運動療法Webを開発した。1.Webには運動療法用動画をアップし、それを見ながら運動できるようにした。2.Web上で患者と研究者が継続してコンタクトできる掲示板を設け、双方向につながることができるようにした。3.Web上には患者が行った運動回数を記録できるページを設け、研究者と患者で運動状況を共有できるようにした。4.患者の運動の様子は患者自身によってアップロードでき、医療者がWeb上で運動の様子を確認できるようにした。2013年7月より9月までにA大学病院整形外科外来受診をした運動療法が推奨される変形性股・膝関節症患者10人(男4、女6)を対象として調査を行った。 結果として、双方向のコメントは、患者から運動を行った内容や行った時の感想、頑張る自分の姿を示すものが多かった。運動回数はもっとも多い患者は97回で、その次は88回、最も少ない患者は0回であった。画像を実際にアップロードできた人は3名であり、できなかった人は操作が難しいという感想であった。介入終了後の患者の感想は、「家でリハビリテーションできることは大変便利に感じた」、「励ましの声があることで継続できた」などの声が聞かれた。我々の制作したWebは患者の運動への動機づけを高め、運動の継続につながったことが明らかとなった。しかし継続できなかった患者も一部認められたため、今後介入患者数を増やし、Webの機能に汎用性を持たせ、患者の運動を促すものとしていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Web開発後の介入が行え、使用した患者の反応を確認することができ、その汎用性の検討を行うことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
Webの患者使用による汎用性は確認できたが、患者自身の動画のアップロードが困難であるという課題が明らかになった。今後はその課題に取り組むために、患者への動画アップロード方法の教育や、より使用しやすいWeb機能の検討を行う必要がある。 また運動療法の患者への効果の検討はまだ不十分であり、今後患者への質問紙調査や身体機能調査を経て、その効果を確認していきたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
調査人数が予定より少なかったため 研究補助員を雇用し、予定調査人数を調査する。 また、Web管理料に使用し、より充実したWebとする。 成果報告のための費用とする。
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Research Products
(4 results)