2013 Fiscal Year Research-status Report
腹膜透析診療チームで行う包括的腎臓リハビリテーション
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24593302
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉田 寿子 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60437788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴屋 和彦 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20372740)
谷口 正智 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60419562)
中野 敏昭 九州大学, 大学病院, 助教 (10432931)
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Keywords | 腎臓リハビリテーション / 腹膜透析 |
Research Abstract |
本研究は腹膜透析における包括的腎臓リハビリテーションプログラムを作成することである. 2013年は,前年に引き続き在宅腹膜透析患者の栄養の評価,およびQOLと認知機能の測定を行った.管理栄養士による定期的な栄養指導を継続している.デジタルカメラの貸し出しによる自宅での食事記録を行い,より客観的な評価を行うように努めたが,調理者への精神的な負担が少なくないとの訴えがあり,より簡便な評価方法について,検討中である. 腹膜透析の排液および尿中の塩分排泄量を計測したところ,日常的に塩分摂取過剰状態にある患者が少なくないことが示唆された.体液過剰は脳出血などの重篤な合併症の原因となり得ることから,以前より塩分制限については厳格に指導されているが,なかなか実践できていない症例あり,その一因として味覚障害について検討することとした.味覚については,保存期腎不全患者や血液透析患者において特に塩味の低下が認められるとの報告があるが,腹膜透析患者についての報告はほとんどない.そこで,倫理審査委員会の承認を得て,この春から塩分排泄量の測定時に味覚チェックを行う予定である.その結果をフィードバックすることによって,生活指導・栄養指導への一助となるよう検討する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
検討の過程で出た問題点について審議し,評価方法の改善などに努めている.腎臓リハビリテーションの一柱である運動療法についてはまだ目途が立っていない状態である.
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Strategy for Future Research Activity |
塩分摂取量と味覚感度の測定を行い,栄養指導の効果に結びつくかを検討する. 現在あるデータを用いた多変量解析から,より簡便に全身状態を評価することのできるマーカーを探索し,患者自身が自己評価を行うことのできるシステムを考案する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
残存腎機能や塩分排泄量を評価するために,より精密に尿量を把握することを次年度の目標とし,必要物品(尿測ボトル)の購入を検討していたため,その費用が一部,次年度へ持ち越されることとなった. より有効な栄養評価を行うために,精密な尿量測定を行うことができるよう,尿測ボトルの購入を行う.
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