2014 Fiscal Year Annual Research Report
遠隔看護による早期糖尿病患者に対する継続した自己管理支援に関する研究
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24593322
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
東 ますみ 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (50310743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石垣 恭子 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (20253619)
神崎 初美 兵庫医療大学, 看護学部, 教授 (80295774)
力宗 幸男 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (60128783)
藤永 新子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 講師 (70508663)
石橋 信江 兵庫県立大学, 看護学部, 助教 (50453155) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 遠隔看護 / 糖尿病 / 自己管理支援 / タブレット型端末 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、教育入院中に研究への同意の得られた糖尿病患者に対して、「糖尿病自己管理支援システムⅡ」」を構築したiPadを用いて、退院後3ヶ月間の遠隔看護介入を実施した。患者は、60歳代で糖尿病歴20年のインスリン治療中の独居男性である。 遠隔看護介入の結果、HbA1c値は介入前11.1%、介入後12.4%であった。糖尿病自己管理行動得点(得点が高いほど自己管理が実践できていると評価される)は介入前41点、介入後51点であった。糖尿病問題領域質問表(得点が高いほど負担感情が高いことを示す)は、介入前43点、介入後39点であった。また、システムは「操作しやすい」「操作は覚えやすい」「とても見易い表示であり、わかりやすかった」と評価しており、遠隔看護ケアには満足、糖尿病療養の役に立ったと回答していた。介入後の聞き取り調査の結果からは、生活改善について「入力を意識していたので生活改善に努めようとした」「外来の月1回の報告より毎日の報告は密度が濃かったのでよかった」「ストレスに思うことなく実施が継続できた」、遠隔看護ケアについて「看護師は適度に関わりよく見てくれた」「看護師のアドバイスに素直に返答できなくて申し訳なかった」との意見があった。システムに関しては「自己管理機能がよかった」「音声入力は便利だった」「食事の写真が面倒だった」「食事報告の振り返りは見なかった」「糖尿病教室画面は見なかった」「血糖値が高いときは書きにくかった」との意見があった。 タブレット型端末であるiPadを用いた「糖尿病自己管理支援システムⅡ」による遠隔看護介入は、HbA1c値の改善には至らなかったが、自己管理行動得点が上昇し、PAID得点が減少したことや生活改善に努めたとの発言から、自己管理行動を見直す良い機会となり、将来的には大血管合併症予防につながると考える。
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Research Products
(2 results)