2013 Fiscal Year Research-status Report
寝たきり脳卒中患者の筋機能におけるうつ伏せ姿勢の効果
Project/Area Number |
24593330
|
Research Institution | Mejiro University |
Principal Investigator |
大宮 裕子 目白大学, 看護学部, 講師 (90604611)
|
Keywords | うつ伏せ姿勢 / 腹臥位療法 / 脳卒中後遺症 / 高齢者 / リラクセーション |
Research Abstract |
25年度の研究目的は「健常者を対象にうつ伏せ姿勢における筋機能の影響について明らかにする」であったが、24年度の時点で大学生を対象に実施し、アクティヴリラクセーション効果の示唆を得ることができた。そのため25年度は、26年度の研究計画に着手した。24年度の研究成果については、9月14・15日に開催された第12回日本看護技術学会学術集会で発表した。 研究当初、脳卒中後遺症者を対象とした研究は、療養病床で実施する予定であったが、研究に承諾できる対象者がほぼいないという問題が生じ、新たに実施できるフィールドを開拓することになった。その結果、介護老人保健施設一施設から研究の同意が得られ、新たなフィールドが決定した。そして、脳卒中後遺症者を対象に、本人と家族から承諾が得られた3名(Aさん、Bさん、Cさん)を対象に、11月からケーススタディを開始した。研究開始半年間は、①うつ伏せ姿勢の援助をフロアに浸透させること、②対象者への援助方法の検討、③3名とも認知症症状も伴っているため対象者との信頼関係の構築の3点を目的として実施することとした。施設のスタッフの協力を得ながら、週1回15~40分程度うつ伏せ姿勢を実践しており、現在も継続中である。現時点では、先行文献にある通り、80歳代女性のAさんとBさんは呼吸機能の改善、80歳代男性のCさんには排尿機能の改善などがみられた。筋機能の変化について、筋電図測定は対象者に実施するのは困難な状況であったため、指尖脈波等の測定による自律神経活動で評価することとした。うつ伏せ姿勢の保持が15分間以上可能となった時点で1回測定を行ったところ、3名ともうつ伏せ姿勢の前後で大きな変化はみられなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
対象数は少ないが、26年度の研究計画に着手できていたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
認知症症状を有する対象者へのうつ伏せ姿勢の援助は信頼関係が重要であること、老健施設におけるスタッフのマンパワー不足などを考慮すると、対象者数の増加は現状では困難であると考える。そのため、今の現状で対象者への測定回数を増やし、測定値の信頼性を高めていく。それと同時に可能な限り協力施設の開拓をおこなっていく。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品が安価で購入できたこと、人件費を必要としなかったために次年度使用額が生じた。 現場で記録を入力するためのパソコンを1台購入する。
|
Research Products
(1 results)