2013 Fiscal Year Research-status Report
芳香性植物油を用いたセルフケアによるしびれ症状軽減効果の検証
Project/Area Number |
24593334
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
高谷 真由美 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (30269378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 きよ子 順天堂大学, 医療看護学部, 教授 (50212361)
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Keywords | 慢性疾患 / 末梢血流 / アロマセラピー / 冷え |
Research Abstract |
平成24年度に引き続き、研究目的1)安全かつ効果的な芳香性植物油の種類、濃度、塗布量を明らかにする2)しびれの軽減方法として文献で推奨されている方法と根拠を明らかにする、に関して文献検討を行った。目的1)では、好みの個人差が少なく、リモネンの含有量が多く、血流促進効果の高い柑橘系の精油、レモンおよびスイートオレンジを3%以内の希釈で使用することが良いという結論に至った。2)においてはしびれの定義、原因の分類から、慢性疾患患者の症状として多く、更に芳香性植物油による効果が期待できるのは、炎症や閉塞により血流量が減少することによって生じるしびれであること、セルフケアとして奨励されているのは対象部位の局所的運動、温めること、冷気に暴露しないように保護すること、などであった。また介入研究により効果が報告されているのは、炭酸泉浴、末梢血管の拡張効果をもたらす薬物、サプリメントであった。これらの結果から目的3)末梢の冷えを自覚する健常者に対して、芳香性植物油の塗布を行い、末梢血流促進効果を明らかにする、について、測定方法を再検討した。血流促進の指標として、双方向型超音波式血流計を用いた血流量、血流速度の測定、サーモグラフィーによる血流増加による皮膚表面温度の測定を行い、自律神経の指標としては手掌発汗量を用いることとし、プロトコールを作成した。目的3)の研究計画は所属機関の倫理委員会の審査を受け、現在計画の一部修正を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初使用する予定であった学内の血流計が故障しており、メーカーにおいて同型のものが販売されておらず修理が不可能であったため、新規に購入することになったため、手続きに時間を要した。また、介入を伴う研究であることから被験者に対する補償について検討するようにという倫理委員会からの指摘により、臨床研究実施に関する学内の保険加入手続き等を検討するのに、時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度中に研究目的3)の健常者に対する芳香性植物油の血流促進効果を明らかにすると同時に、目的2)により検討した結果、これまでの研究で明らかになっていなかったしびれに対する慢性疾患患者の認識とセルフケアの実態を明らかにするために、外来通院中の閉塞性動脈硬化症の患者を対象に、実態調査を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該年度に購入予定であった、実験機器が予定より安価で購入できたことと、学内の他の研究室の研究機器を借りることができるようになったため、当該年度の使用研究費が予定より少なくなった。しかし、データ測定を開始するのが次年度になり、データ測定に関する費用、結果の発表等で次年度の使用額が予定より増加した。 データ測定を開始するにあたって、臨床研究保険の加入費を支払い、データ測定に必要な消耗品、データ分析に必要なPC周辺機器、被験者に対する謝礼と交通費、結果の公表のための学会発表等に使用する。
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Research Products
(2 results)