2014 Fiscal Year Annual Research Report
より早期の慢性閉塞性肺疾患患者に適した看護アプローチモデルの開発と検討
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24593338
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Research Institution | Japanese Red Cross College of Nursing |
Principal Investigator |
田中 孝美 日本赤十字看護大学, 看護学部, 講師 (60336716)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 療養支援 / 早期COPD / 看護アプローチ |
Outline of Annual Research Achievements |
H27年度は,次の①②を行った.①早期の慢性閉塞性肺疾患(以下,COPD)患者への看護アプローチモデルとして看護外来支援プロトコルを開発し,パイロットスタディを実施した.②昨年度作成した療養支援媒体「COPD療養ハンドブック」の評価として患者,医療者を対象とした無記名自記式質問紙調査を実施した. ①パイロットスタディ:介入研究は看護師6名(慢性疾患看護専門看護師1名,慢性呼吸器疾患看護認定看護師5名)の協力を得て,軽症・中等症COPD患者19名へプロトコルに基づく面談を2か月毎に実施した(介入期間6か月~8か月).アウトカムは自記式質問紙で初回より4か月毎に看護師と患者から回答を得た。質問紙内容は看護師用 (患者との信頼関係・患者の療養行動予測など18項目の順序尺度)と,患者用 (看護師との信頼関係・療養の自己効力など24項目の順序尺度,SGRQ ver.2 日本語版)である.分析はSPSSver.22を用い,記述統計,ウィルコクソンの符号順位検定,ケンドールの順位相関係数で行った.結果は,患者の活動性が初回と4か月の間で有意に改善し(p<.05),症状も初回と8か月の間で有意に軽減していた(p<.05).看護師回答では「患者との信頼関係」4項目,「患者の療養行動の予測」2項目,「患者の状況を配慮した支援」4項目に初回と4か月間,初回と8か月間で有意差が認められた.また看護師回答に対応した患者回答に一部有意な相関が認められた.これらよりプロトコルの妥当性と有効性は一部明らかになり,課題も明確になった. ②COPD療養ハンドブックの評価:軽症中等症COPD患者,看護職,医療職に質問紙調査を行った。結果は配布数45,回収数37,回収率82.2%であった.患者,看護職,医療職の回答は,概ね肯定的な評価であり,自由記載において薬物療法や食事について等,検討必要な事項が明確になった.
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Research Products
(2 results)