2013 Fiscal Year Research-status Report
入院切迫早産妊婦におけるキュアとケアを融合した看護実践ガイドラインの開発
Project/Area Number |
24593351
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 直子 東北大学, 大学病院, 看護師 (60572576)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 康香 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10332941)
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Keywords | 看護学 / 切迫早産 / 安静治療 / 活動制限 / 妊娠 / 入院 / 分娩アウトカム / 育児行動 |
Research Abstract |
平成25年度は、平成24年度末に倫理委員会の承認が得られたことから、研究協力施設への説明、成人女性を対象とした予備調査の実施、アンケートの印刷、切迫早産妊婦を対象とした予備調査の実施を行い、8月より2施設で本調査を開始した。研究対象者の研究協力期間は、切迫早産にて入院中より出産における退院までであるが、現在のところ42名となっている。 予備調査の結果:16名の入院切迫早産妊婦の24時間の身体的活動の分析により、その活動をグラフと数値で示した。活動量と安静度、子宮頸管長、出産回数、母親の年齢、妊娠週数、トイレの回数との間に、有意な相関は認められなかった。また身体的活動の特徴として、最大身体活動は、シャワ-浴と清拭(57%)、洗濯(14%)、歩行(14%)、トイレ使用(7%)中であり、その活動のピークは午前10時と午後2時に認められた。日常生活上、清潔行動は活動量が高値を示す傾向があり、洗濯やトイレ使用は、予想外に高い活動量を示した。入院妊婦における身体活動を安静度の間に相関関係を見出すことはできなかった。本調査においては、それら身体的活動を安静度のほかに、心理的影響、疲労度、そして妊娠継続期間、満足度、出生週数、出生時体重、ApgarScore、成熟度)、育児行動(母親役割の自信尺度・満足感尺度、対児愛着)も含め分析予定である。予備調査の結果は国外の学会にて発表をした。そのほかにも国内外の学会に参加し、情報収集、成果発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予備調査において、測定機器(Actiwatch TM)の入荷が遅れたこと、機器の不具合がありメーカーに代替品の依頼を行ったりしたことにより、安定して測定できるまでに時間がかかった。さらに、研究対象者が当初の見通しほど数が十分ではなく、その理由として、対象者(切迫早産の診断を受け入院をする妊婦)がいないこと、あるいは研究対象者が里帰りや搬送元に戻ることになるなど、出産まで継続的にデータ収集することが不可能となるケースが出ているためである。現在も2施設で継続的に対象者の募集、データ収集を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
入院切迫早産妊婦に対して行われているキュア(Cure)とケア(Care)の実態と、その妊娠及び産褥のアウトカムとの関連を明らかにするために、入院切迫早産妊婦の活動量、疲労度、精神的状態(気分、快適性、家族機能)、分娩のアウトカム(妊娠継続期間、満足度、出生週数、出生時体重、ApgarScore、成熟度)、育児行動(母親役割の自信尺度・満足感尺度、胎児愛着)の調査を引き続き実施する。同時にデータ収集が終わった対象から、データ分析を少しずつ進め、その成果を学会等で発表していくこととする
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究の進行がやや遅れているため、データ入力や分析、成果発表のために使用する予定であった額が未使用のまま、次年度へ繰り越しとなっている。 来年度以降、データ入力・整理のための人件費、成果発表のための英文校正、論文投稿料、研究者間の意見交換や成果発表のための旅費等に使用予定である。
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Research Products
(3 results)