2012 Fiscal Year Research-status Report
乳児期早期の睡眠発達と泣き、その相互関係と将来の発達障害への連鎖について
Project/Area Number |
24593352
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
篠原 ひとみ 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80319996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兒玉 英也 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30195747)
吉田 倫子 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30463805)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 乳児 / 睡眠 / 発達 / 脳波 |
Research Abstract |
本研究の目的は、「児の睡眠発達と泣きとの相互関係を明確にし、乳児期後期の発達障害との連鎖について明らかにする」ことである。脳波睡眠計(夢眠計)の装着と泣きの状態、そしてアンケート調査による児の発達の評価を生後3、7か月の2時点で実施する計画を立て、平成24年8月に秋田大学医学部倫理委員会に申請し、9月に承認を得た。その後、1名の母児の協力が得られ、生後3か月、7か月時にプレテストを実施した。その結果、夜間睡眠は326分(3か月時)から496分(7か月時)と増加し、夜間装着時間内で覚醒時間が占める割合は33.3%から13.8%に減少していた。また、レム睡眠割合は13.9%から26.6%、ノンレム浅睡眠は41%から44.1%ノンレム深睡眠は11.8%から15.5%に増加していた。その結果をもとに、調査方法の修正を3点行った。①夢眠計の装着が児の入眠を妨害している可能性があるため児の睡眠後に実施すること、②アクティグラフによる児の睡眠状態の観察を追加、③夢眠計による調査時期を児の予定日から14~15週、18週~19週とし、28~29週では発達に関するアンケート調査のみとした。その後、再度、倫理委員会に追加申請を行い承認を得た。秋田大学医学部附属病院の当該病棟の医師、看護部長、病棟師長、スタッフに対し、文書と口頭にて研究の趣旨と調査方法を説明し、許可および協力を得た。産後1か月健診にて、対象者へ説明し研究協力を募り、15名より研究協力の同意が得られた。14~15週時の調査を実施中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
やや遅れている理由として、①プレテスト後に研究計画の修正を行ったこと、②研究協力者を募集し、15名の母親の承諾が得られたが承諾を生後1か月時点で得ていることから、実際に結果が出ているのは3名のみである。病棟の協力も得ていることから、今後調査が順調に進めばデータの数は増えて行くと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度はデータ収集を継続し、30名以上のデータを取る予定にしている。3回の縦断データであるため途中で脱落する可能性を考えると40名の承諾が必要である。15~20名のデータが得られた時点で夢眠計のデータを分析し、以下の点を比較する。①14~15週と18~19週の睡眠発達、②14~15週の時点で覚醒割合の高い児(睡眠発達良好群)と低い児(睡眠発達不良群)の精神発達の比較、②睡眠発達良好群、不良群の18~19週時点の変化の比較。その結果を学会で発表する。その後も30名以上のデータ収集を目指して調査を継続する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度予算の7,632円を次年度に使用することとなった理由は、学会旅費が当初の予算より安価であったことや使用電池が少なかったことである。次年度は夢眠計のリース代2個(40000×12か月)48万円、夢眠計の解析費(1データ140000×60データ)84万円、合計132万円に加えて、使用電池代や日本母性衛生学会(大宮)への出張費として使用する計画を立てている。
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