2012 Fiscal Year Research-status Report
「感情表出(EE)」を用いた心身症・神経症児の親支援モデルの開発に関する研究
Project/Area Number |
24593353
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
佐藤 幸子 山形大学, 医学部, 教授 (30299789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 志保 山形大学, 医学部, 助教 (00512617)
遠藤 芳子 宮城大学, 看護学部, 教授 (20299788)
塩飽 仁 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50250808)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 子ども / 情動調整 / 感情表出 |
Research Abstract |
1.平成24年4月に心身症・神経症児群において,親の「感情表出(EE)」が子どもの情動調整スキルおよび子どもの身体症状や問題行動に与える影響を明らかにする調査を実施するために,情動調整尺度の信頼性・妥当性の検証を行った。調査対象は東北地方に所在する小中学校を市,学校の2段階抽出法により無作為抽出し,そのうち学校長の許可が得られた6校に所属する小学5年生から中学1年生までの児童・生徒849名であった(回収率90.6%,有効回答率75.4%)。調査項目は基本的属性,25項目からなる自作の情動調整尺度,及び関連基準妥当性を検証するための情動体験尺度,心身の訴え尺度であった。その結果18項目からなる『情動抑制』,『調整困難』,『対処行動』の三つの因子により構成される尺度の信頼性・妥当性が検証され今後の調査に使用可能と判断された。この結果は,平成24年度開催された日本発達心理学会で発表した。また,日本小児保健研究に投稿中である。 2.平成24年12月,上記尺度を含む心身症・神経症児の親の「感情表出(EE)」が子どもの情動調整スキルおよび子どもの身体症状や問題行動に与える影響を明らかにするための本調査の実施計画を作成し,当該施設の倫理委員会の承認を得た。 3.平成25年2月より山形大学および東北大学において心身症・神経症児群の調査を開始した。今後も継続的にデータ収集を実施する予定である。 4.対照群の調査に関しては,対象となる小中学校の選定等,調査開始の準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は,調査に使用する情動調整能力の尺度の信頼性・妥当性が検証されていなかったため,その検証を行い,使用可能であることが検証された。また,研究組織の整備を行い,平成24年度実施予定の患児群の調査の倫理審査の承認を受けた。その後患時群の調査を開始しているが,事例数を確保するために引き続き調査を継続予定である。また,平成25年度実施予定の対照群についても倫理審査の承認を受け,現在対象の抽出作業を行っている。平成25年度予定の調査は25年度内には完了する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は,親のEE(感情表出)と子どもの情動調整能力の関連について,対照群(健常児群)の調査を実施予定である。 目的:対照群(健常児群)において,親の「感情表出(EE)」が子どもの情動調整スキルおよび子どもの身体症状や問題行動に与える影響を明らかにする。 対象:東北地方の学校に通う小学5年生から中学3年生までの児童・生徒とその親計1000組 調査項目:親に対する調査項目として①基本的属性,②Family Attitude Scale日本版。子どもに対する調査項目として①基本的属性,②心身の訴え尺度,③情動体験尺度,情動調整尺度を実施する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度繰越金33489円と平成25年度予算を執行する予定である。主な使用計画としては,対照群の調査費用,成果発表等旅費等である。
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Research Products
(2 results)