2013 Fiscal Year Research-status Report
産後の骨盤底弛緩に対するイノベーション-下着を用いたセルフケア指導と効果検証-
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24593363
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
正木 紀代子 滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (30433238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 善裕 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (40263040)
森川 茂廣 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60220042)
二宮 早苗 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (70582146)
岡山 久代 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (90335050)
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Keywords | 骨盤底筋弛緩 / セルフケア指導 / サポート下着 / 産後女性 |
Research Abstract |
近年、女性の2~5割が腹圧性尿失禁を経験しており、生活の質を低下させている。この疾患は、骨盤底弛緩による臓器下垂から引き起こされる。その要因として妊娠・分娩による骨盤底の損傷等が指摘されているが妊娠・分娩の影響を受けた産後に骨盤底筋体操を指導している施設は少なく、実施されている場合でも乳児の育児に追われる母親たちにとって、継続実施は非常に難しい現状がある。育児中の女性にとって負担が少なく、セルフケアが容易な腹圧性尿失禁の予防・改善方法の開発が周産期看護において重要である。そこで、骨盤底弛緩の予防・改善に必要なセルフケア指導を産後ケアとして標準化を行い、その効果を短期的・長期的に評価を行うことと、産後の骨盤底弛緩に対して簡便で着用するだけの「サポート下着」を応用する。加えて、セルフケア指導を産後ケアに標準化し、その効果を短期的・長期的に評価することを目的とし研究を進めている。【平成25年度研究実績と成果】1.産後のセルフケア指導の標準化<対象>滋賀県内の4つの施設・団体<内容>①下着と体操の検証結果から、骨盤底弛緩の予防・改善についての教育媒体を作成し、産後の骨盤底弛緩に対するセルフケア指導のプロトコールを作成する。さらに、教育媒体を用いた指導の標準化を推進する。<成果>協力の得られた施設において、作成したセルフケア指導のプロトコールと媒体を用い保健指導の実施を行った。実施の結果と効果を取りまとめている。【平成25年度以降の計画】2.産後のセルフケア指導の評価<対象>滋賀県内の4つの市町村の産婦人科において産科的異常・合併症がない産後1ヶ月の褥婦100名<介入内容>産後の骨盤底弛緩に対するセルフケア指導を実施する。<評価>3・12ヶ月後のセルフケア行動、自覚症状の調査を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は下記の2つの目的のもとに研究を進めている。 ①産後の骨盤底弛緩に対するサポート下着の効果の検証:産後1ヶ月の女性を対象に、骨盤底弛緩の予防・改善に対するサポート下着の効果を検証する。従来型の骨盤底筋体操による効果と比較し、MRによる骨盤内臓器の評価を行う。 目的①は平成24年度において検証した。 ②産後のセルフケア指導の標準化とその評価:骨盤底弛緩の予防・改善に必要なセルフケア指導を産後ケアとして標準化し、その効果を短期的・長期的に評価する。 目的②は現在、協力の得られた施設で研究を実施中である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は下記の2つの目的のもとに研究を進めている。 ①産後の骨盤底弛緩に対するサポート下着の効果の検証:産後1ヶ月の女性を対象に、骨盤底弛緩の予防・改善に対するサポート下着の効果を検証する。従来型の骨盤底筋体操による効果と比較し、MRによる骨盤内臓器の評価を行う。 上記の研究目的に関して行った研究成果は、学会発表し論文にまとめ投稿した。 ②産後のセルフケア指導の標準化とその評価:骨盤底弛緩の予防・改善に必要なセルフケア指導を産後ケアとして標準化し、その効果を短期的・長期的に評価する。 上記の研究目的「骨盤底弛緩の予防・改善に必要なセルフケア指導を産後ケアとして標準化」は協力施設の産後女性に対し、統一した内容の指導の実施し、現在、骨盤底筋測定器による短期・長期評価を実施している。平行して研究協力の得られた9施設でセルフケアの教育媒体を用い保健指導を実施し平成26年11月頃には評価を行う。得られた研究成果 今後、学会発表・論文発表を行う予定
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究協力員と研究モニターの人数が当初計画より少ないため、支払いが予定より少なかった。 今年度、研究協力者の募集を再度行い、計画のモニター人数を確保する。その際の謝礼として支払いを行う予定。
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Research Products
(4 results)