2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24593367
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
穴井 孝信 大分大学, 医学部, 教授 (00202648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 史子 大分大学, 医学部, 准教授 (10315195)
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Keywords | 総分娩所要時間 / 分娩第1期 / 分娩第2期 |
Research Abstract |
約30年前の昭和59-61年における正常分娩における総分娩所要時間、分娩第1期、分娩第2期を調査(対象数は初産婦223人、経産婦241人の計464人)し、平成13―22年(対象数は初産婦321人、経産婦279人の計600人)と比較した。 昭和59―61年において、初産婦は、総分娩所要時間:平均14時間16分、50%タイル値12時間12分、分娩第1期:平均13時間18分、50%タイル値11時間40分、分娩第2期:平均53分、50%タイル値40分であった。初産婦の総分娩時間の90%タイル値は25時間12分で、現在、日本産科婦人科学会が規定している初産婦における遷延分娩:30時間と比較して妥当な時間設定であった。他方、経産婦は、総分娩所要時間:平均6時間40分、50%タイル値5時間52分、分娩第1期:平均6時間18分、50%タイル値5時間35分、分娩第2期:平均17分、50%タイル値13分であった。経産婦の総分娩所要時間の90%タイル値は11時間51分で、現在、日本産科婦人科学会が規定している経産婦における遷延分娩:15時間と比較して妥当な時間設定であった。 平成13―22年と比較すると、以下のように過去(昭和59-61年)と比較していずれも時間短縮が認められた。 初産婦は、総分娩所要時間:約5時間、50%タイル値4時間、分娩第1期:平均5時間、50%タイル値5時間、分娩第2期:20分、50%タイル値15分それぞれ短縮し、初産婦の総分娩所要時間の90%タイル値は8時間短縮した。経産婦は、総分娩所要時間:50分、50%タイル値50分、分娩第1期:50分、50%タイル値1時間、分娩第2期:3分、50%タイル値3分それぞれ短縮した。経産婦の総分娩所要時間の90%タイル値は1時間30分短縮していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在から約30年前の期間(昭和59-61年:対象人数は初産婦223人、経産婦241人の計464人)と、現時点の期間(平成13―22年:対象人数は初産婦321人、経産婦279人の計600人)と比較することができた。対象者総数も1,064人に達した。 予想をはるかに上回る総分娩所要時間、分娩第1期、分娩第2期の時間短縮傾向であった。30年前と現時点では、明らかに異なる結果であり、この原因を追求することが必要である。また、現在の遷延分娩の定義:初産婦30時間、経産婦15時間を見直す必要があるように思われた。
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Strategy for Future Research Activity |
現在から約過去30年間の期間中に、初産婦は平均で、総分娩所要時間:約5時間、分娩第1期:約5時間、分娩第2期:約20分それぞれ短縮した。他方、経産婦は平均で、総分娩所要時間:50分、分娩第1期:50分短縮、分娩第2期:3分それぞれ短縮した。 この短縮傾向は、いつから、どのような推移で出現したかを明らかにすることを次年度の目標にする。また、このような時間短縮を起こした原因を回帰分析で求める。
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