2012 Fiscal Year Research-status Report
開発途上国における日本型助産技術研修の継続的開催及び受講者情報システム構築の研究
Project/Area Number |
24593370
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
大嶺 ふじ子 琉球大学, 医学部, 教授 (40295308)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
垣花 シゲ 琉球大学, 医学部, 教授 (50274890)
玉城 陽子 琉球大学, 医学部, 助教 (70347144)
遠藤 由美子 琉球大学, 医学部, 准教授 (90282201)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 南スーダン共和国 / 助産師育成 / 臨床助産師 / 現任教育 |
Research Abstract |
南スーダン助産師研修受講者の受講前基礎的情報調査を行なった。 ①受講者26名の年齢は25歳から70歳、平均40.7歳。②公用語は英語であるが、主要施設ではアラビア語が主言語であり、地方研修においてもアラビア語の通訳や言語以外での理解を促進できるような配布資料の工夫が課題。③助産師学校教育期間は1.5年から6.5年と幅広く、平均3.8年であった。教育期間に応じて助産師の名称が異なり、正規助産師、看護助産師など9つに分類された。④所属は、助産師学校が7名、教育病院及び州病院が12名、保健施設6名、州役人が1名であった。⑤教育歴では、ジュバには教育歴4.5年以上の助産師が多く、地方病院には教育歴1.5年未満の助産師が多い。人材の地域偏在がみられ、助産師の質向上をめざす研修を地方展開する場合、適切な研修内容の組み立てという点で十分に考慮すべきである。⑥教育上の困難に関する自由記述では、物品や機材の不足、技術指導や指導者の不足、標準カリキュラムがない、教員及び学生の教育レベルの低さ等であった。臨床助産師からは新しい技術や知識の欠如、感染対策や出血、異常分娩への対応の難しさ、卒後研修の乏しさ、英語による講義の理解の困難性等をあげていた。⑦出産体位は殆どが仰臥位であった。⑧分娩施設での記録物として分娩経過表と妊娠経過表を6割近くが使用とあるが、保管は妊産婦のみであった。⑨受講者地域における施設分娩率は平均約20%であった。南スーダンでの有資格者立会い分娩9%の報告、13病院でのサンプリング調査による施設分娩率15%の報告がある。⑩医療機材や物品の整備状況は、手袋使用や分娩台所有率は9割近くを占めていた。消毒機材や吸引器、酸素設備等の所有率は10%台で低く、現在所有している機材も古く機能せず壊れているとの記述もあった。⑪JICA支援のジュバ助産師学校第一期卒業生は20名定員中16名であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
南スーダン共和国は、2011年7月に独立を果たしたが、治安状況は不安定であり、2012年の渡航はかなわなかった。2012年研修使用物品として携帯用超音波装置、新生児蘇生用物品等を購入したが、学内で使用訓練を行なったのみである。現地で活用可能な簡易妊娠歴を自費作成・紹介し現地で広めたいと考えたが、2013年度に持ち越した。2011年に実施した基礎調査の内容分析および考察を、現地の研修実施協力者らとweb会議などにより行なった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、現地プロジェクトチームは、第一フェーズの延長期間に入っている。助産師研修は評価が良好であり、延長実施期間内の派遣はなくなった。第二フェーズでの派遣が濃厚である。よって、プロジェクトとしての2013年での派遣はない。よって、研究者自身の費用で渡航し調査実施する必要性が出てきた。本年度の計画として、2013年5月には渡航して研修受講者の2年後フォローアップ調査を行なう。毎年7月前後は独立記念日時期で治安が悪化するので、その前に調査をすませたい。本研究者のみでは十分な調査が行えないので、英語が堪能な大学院生も同行させる予定である。フォローアップ調査の内容分析を質的研究方法で行なう予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2013年5月頃には渡航して研修受講者の2年後フォローアップ調査を行なう。7月前後は独立記念日時期で治安が悪化するので、その前に調査をすませたい。本研究者のみでは十分な調査が行えないので、英語が堪能な大学院生も同行させる予定である。そのため、調査渡航費用が2名分必要となるため、2013年度で2014年度分の予算までほとんど使いこむと思われる。
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Research Products
(3 results)