2012 Fiscal Year Research-status Report
医療-教育-家庭が連携する児童・生徒の喫煙防止教育方法の開発
Project/Area Number |
24593371
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
今野 美紀 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (00264531)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三瀬 敬治 札幌医科大学, 医療人育成センター, 講師 (30200025)
浅利 剛史 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教 (40586484)
田畑 久江 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (60323408)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 喫煙防止 / 医療 / 教育 / 家庭 / 連携 |
Research Abstract |
本研究の目的は、医療-教育機関-家庭が連携して児童・生徒のための喫煙防止教育方法を開発し、その効果を明らかにすることである。平成24年度は主に2つの活動に携わった。1)教育方法の開発:研究者間で児童生徒への教育方法を開発した。具体的には講義方法、ニュースレター、ワークシートの内容の検討を行い、約40分の講義方法、3回分のワークシート(A4判1枚/回;クイズ、川柳、タバコを誘われた時の答え等)、3回分のニュースレター(A4判1枚×3回;講義の反応、ワークシートの反応、禁煙外来情報等)を作成した。また、ニュースレター作成のコツについて、デザインの専門家から学ぶ機会を設けた。 2)教育方法の評価:作成した教育方法の妥当性をみるため、研究協力が得られた2つの小学校と1つの中学校で児童・生徒に講義・ニュースレター配布・ワークシートを試行し、加濃式社会的ニコチン依存度調査票(KTSND)、自作項目にて評価を行った。対象は小学6年生147名と中学校1年生160名である。質問紙調査は3回、行った。調査時期は平成24年10月からの講義前、講義直後、そしてワークシート・ニュースレター配布3回が終了した3か月後である。平成25年4月現在、小学校のデータ収集が終了し、中学校のデータ収集の途中である。小学6年生の有効回答129部をデータ解析した結果、児童の周囲に喫煙者がいる割合は51.2%で、2年前の同種の調査に比べて20%程度減じていた。96%がワークシートを行い、65.3%がニュースレターを家族に見せていた。高得点ほど、喫煙を容認する傾向を示すKTSNDスコア(中央値)は講義前4.0、講義直後2.0、3か月後3.0で、講義前と講義直後間で有意差を認めた。ワークシート・ニュースレターを実施しなかった2年前の同種調査の比較では、講義直後、3か月後のスコアが低下していた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は研究方法の開発を中心に行う予定であったが、研究協力者の尽力のおかげで、教育方法の評価にまで着手することができている。但し、教育評価における対象者からのデータは、協力依頼先の学校と調整中の所もあり、当初の予定数に達していない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成25年度も平成24年度に引き続き、児童・生徒に喫煙防止教育の介入(講義、ワークシート、ニュースレター)を行い、その評価を行う。また、評価の妥当性を高める上では、データ数を増やすよう研究協力施設を拡大するよう努める(研究協力者の追加)。 教育評価は今まで統計解析ソフトSPSSにて量的に解析してきたが、児童・生徒の学習経験を自由記述した内容もあるため、質的にも解析する。そのため、質的解析が可能なパソコンソフトの購入を計画する(テキストマイニング、講習会の受講)。 そして、今まで収集したデータを解析し、学会にて発表していく。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
・養護教諭らとの情報交換会:講師謝金、会議費 ・児童・生徒に喫煙防止教育の介入:文房具、交通費 ・データ入力;パソコンソフトの購入(テキストマイニング)、データ入力の謝金 ・学会及び講習会への参加:参加費、旅費
|