2013 Fiscal Year Research-status Report
妊娠・育児期における母子の睡眠の相互影響と介入効果の検討
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24593392
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Research Institution | Ehime Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
高田 律美 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 助教 (20515803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江藤 宏美 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (10213555)
堀内 史枝 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教 (50363247)
岡 靖哲 愛媛大学, 医学部附属病院, 准教授 (60419025)
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Keywords | 睡眠 / 母子分離 / 出産後 / 母子一体 |
Research Abstract |
妊娠により母体は様々な生理的変化を生じ、なかでも睡眠の質・量的変化は母体の心理的・身体的側面にも影響を及ぼすが、出産後に児の睡眠覚醒リズムが形成されるまでの間は、哺乳、育児による影響を受け母親の睡眠状態も不規則となり、多くの母親は産褥期に育児困難感を感じ、一過性の抑うつ状態(マタニティ・ブルーズ)に陥りやすくなるという事実がある。 今年度はNICUに子どもが入院した母親を新たに対象に加え,出産直後からの睡眠状態と生活実態の関連について検討した。子どもがNICUを退院して母子がともに生活し始めてからの家庭での生活実態と母乳育児を含めた育児の状況、これらのことが母親の睡眠にどのような影響を与えているか、母子分離から母子一体となった時間経過にともう睡眠の実態を明らかにした。その結果について学会発表予定である。 出産後2週と4週以降のビデオによる子どもを中心とした母子の睡眠状況の一致を睡眠の画像より分析するためのデータも引き続き収集中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
NICUに子どもが入院した母親の出産直後からの睡眠状態と生活実態の関連を調査した。その後子どもがNICUを退院してからの母子がともに生活し始めてからの家庭での生活実態と母乳育児を含めた育児の状況、これらのことが母親の睡眠にどのような影響を与えているか、母子分離から母子一体となった時間経過にともう睡眠の実態を明らかにした。また同じ対象に対して産後の不安や気分の状態を心理指標で計測し、その心理状態と睡眠の関連を現在分析中であり,効果的な介入方法について検討を加えている。 さらに出産後2週と4週以降のビデオによる子どもを中心とした母子の睡眠状況の一致を睡眠の画像を行い分析を実施する予定であったが、分析に十分な撮影画像の質が得られないケースが多いことから、データ収集について再度検討しデータの収集を再開している。
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Strategy for Future Research Activity |
妊娠期の母親に対する、①成人睡眠チエックリスト(ASC)を用いた自覚的睡眠状態の経時的変化を追跡と睡眠の評価、②心理。抑うつ尺度の経時変化の追跡、③20週、24週、28週、32週、36週のアクチグラフから得られるデータの収集と睡眠覚醒の状態の評価(具体的評価尺度としては入眠時刻、起床時刻、睡眠時間、中途覚醒頻度、睡眠位相)、④睡眠指標と、心理・抑うつ尺度との関連の解析、⑤睡眠指標と、胎児の発達状況、出生時の状況(出生時期、出生体重、分娩時異常)との関連を引き続き解析する。 また,母親の睡眠障害の因子を特定し、睡眠衛生指導をおこなうとともに自宅で可能なケアの指導を行う。さらに、出産後2週間と4週間、3か月、6か月のビデオによる子どもを中心とした母子の睡眠状況の一致を睡眠の画像を行い分析を実施する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
解析に用いる画像取得方法の再検討のため,データの取得ペースを一時調整したことに伴い,次年度使用額が発生している. データ取得のための物品購入にあてるほか,調査結果の学会発表の交通費、調査の施設が県を跨いだり複数施設であるためその交通費、ビデオのデータを収集、分析するための機器の補充に費用が必要となる。
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