2014 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠・育児期における母子の睡眠の相互影響と介入効果の検討
Project/Area Number |
24593392
|
Research Institution | Ehime Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
高田 律美 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 助教 (20515803)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江藤 宏美 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (10213555)
堀内 史枝 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (50363247)
岡 靖哲 愛媛大学, 医学部附属病院, 准教授 (60419025)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 睡眠 / 母子分離 / 母子相互影響 |
Outline of Annual Research Achievements |
妊娠により母体には様々な生理的変化を生じ,中でも睡眠の質的・量的変化は,母体の心理的・身体的側面にも影響を及ぼす.出産後,児の睡眠覚醒リズムが形成されるまでの間は,哺乳,育児による影響をうけて母親の睡眠状態も不規則となり,多くの母親は産褥期に育児困難感を感じ,一過性の抑うつ状態(マタニティ・ブルーズ)に陥りやすくなるという事実がある. 今年度は,昨年に検討したNICU退院後の母子の生活実態と睡眠状態の関連性の検討に加え,母親の睡眠と不安・心理尺度についての評価も加え,新たな検討を行った.母親の入眠困難は出産2週後では2ヵ月後より有意に多く,2ヵ月後においては母親の昼寝時間も著明に減少しており,育児のために睡眠奪取の状態にあることが示された.一方,STAIによる心理評価に基づく不安レベル毎の睡眠習慣を比較したが,有意な差は認められなかった. 母子の睡眠のビデオ観察も昨年に引き続き実施したが,本邦においては母子同床の比率が高く,欧米のように児のみをビデオ観察しうる環境とは大きく異なり,システムによる児の自動解析は困難であった.むしろ,母子を一体として観察し,その睡眠習慣・睡眠環境と母子の相互影響,特に身体的コンタクトが母子の睡眠衛生にどのような影響を与えるかについて,今後検討が必要であることが示された.
|
Research Products
(10 results)