2013 Fiscal Year Research-status Report
肌トラブルを有する乳児の皮膚洗浄法に関する研究ーs洗浄法の母子に及ぼす影響ー
Project/Area Number |
24593395
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
古田 祐子 福岡県立大学, 看護学部, 准教授 (60364163)
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Keywords | 皮膚洗浄法 / 乳児 / 表皮pH |
Research Abstract |
当該洗浄法の有用性については、先行研究にて皮膚画像、皮膚測定器Derma Unit SSC3、細胞染色法を用いた検証実験を試みた結果、皮膚症状、汚れ、肌理等の明らかな改善を確認した(母性衛生50(3)2009)。また、縦断的研究では、調査対象の全乳児が洗浄実施後7日以内に症状が消失し、同時に皮膚バリア機能の指標である表皮pH値の弱酸性化と水分量増加が認められた。これらの研究結果から、一般に乳児の湿疹は3~4週間で改善するといわれているが、S洗浄法は皮膚トラブルを短期間で改善する洗浄法として有用であることを明らかにした。しかし、当該洗浄法を一般に普及させるには2つの課題が抽出された。それは、皮膚トラブル回復以外に母子の心身に及ぼす影響が 明らかにされていないこと、養育者に対する洗浄技術習得のための教育が未整備であることである。そこで、本研究では研究目的に照らし合わせ、平成24年度から平成25年度にかけ、次の2点を明らかにする目的で調査を実施している。1 洗浄法が乳児に及ぼす身体的な影響について明らかにする。2 洗浄法が実施者である養育者に及ぼす心身への影響について明らかにする。 研究計画は順調な進捗状況下にある。3月末現在、計画通り40組のデータを収集し、現在分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究2年目である平成25年度は、平成24年度から実施している調査を継続し、予定していた40組の調査を終了した。調査にあたって対象者や機器等のトラブルは発生していない。なお、1組の辞退があった。 研究成果の中間報告として、日本母性衛生学会(埼玉県)、日本看護技術学会(静岡県)にて計4演題を発表し、関連研究者等から批評を仰いだ。現在、収集したデータの入力をすべて終了したところである。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度(2014)の計画 ①データ分析(4月~7月) ②論文作成(8月~12月) ③国際助産学学術集会ICM(チェコ共和国)にて肌トラブルを有する乳児の皮膚洗浄法に関するこれまでの成果を報告する(ポスター発表)。また、日本助産師学会(福岡県)にて肌トラブルのある乳児の事例報告を行う予定である。 ④これまでの調査資料をベースにS洗浄法の改善に向けた検討を行う(1月~3月)
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Research Products
(4 results)