2013 Fiscal Year Research-status Report
青年期の小児がん経験者が健康に主体的に向き合うための教育プログラムの開発
Project/Area Number |
24593403
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Research Institution | Shukutoku University |
Principal Investigator |
小川 純子 淑徳大学, 看護栄養学部, 准教授 (30344972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 奈津子 淑徳大学, 看護栄養学部, 助教 (00340117)
鈴木 恵理子 淑徳大学, 看護栄養学部, 教授 (20249246)
河上 智香 東邦大学, 看護学部, 准教授 (30324784)
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Keywords | 小児がん経験者 / 健康観 / 青年期 |
Research Abstract |
【青年期にある小児がん経験者の健康行動・健康観に関する研究】 平成24年度に所属施設の倫理審査の承認を得、さらに調査施設2施設の倫理審査の承認を得て調査を開始したが、返送率が低く、予定数200件の2割弱の34件しか回収できなかった。青年期にある小児がん経験者は、大学や社会人として活躍している時期であり、多くの健康な若者と同様、主観的には自分は健康であると認識し、また健康についての関心はあるものの、規則的な睡眠や食事が摂れていた者は約半数であった。一方で、内服を続けている者や「疲れやすい」という自覚症状がある場合には、「睡眠」や「健康」に気を付けて生活をしていた。喫煙をしている者はいなかった。日本版主観的健康観尺度、日本版主観的健康統制尺度、自尊感情尺度については、データを追加後統計的に分析する予定である。 青年期の小児がん経験者にとって、容量の多い質問紙が時間的な負担になっていることが推察できたため、そこで再度、小児がん経験者複数名と会議をもち、質問用紙の内容を一部削除し、質問の順番も修正した。さらに、調査対象を関係医療機関ではなく、小児がん経験者の自主グループに広げて、再度倫理審査の承認を得た。回収した34件の結果を基に、小児がん経験者を対象にした教育セッションの内容を検討した。 【小児がん経験者を対象にした教育セッション】プレテストの結果をもとに、小児がん経験者を対象にした教育セッションの内容を検討した。教育セッションに向けて専門家会議を4回実施し、内容を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究概要にも記述した通り、予定していた施設、対象者から分析に必要なデータ数を収集することができなかった。そのため、研究計画を見直す必要がでてきたため、全体的な研究の進行は遅れている。 しかし、平成25年度中に再度倫理審査の承認を得たことから、期間内にはデータを収集できるように調査を進めていく予定である。 小児がん経験者を対象にした教育セッションについては、平成25年度に収集した結果をもとに、最終年度である平成26年度に教育セッションを行えるように、準備をすすめている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度であるため、6月に小児がん経験者を対象に「健康と食事」「健康と運動」「健康と感染症」に関する教育講演、ワークショップを計画している。講演会の対象を青年期の小児がん経験者にしぼらず、小児がん経験者の親や、青年期以前の小児がん経験者も広く対象にすることにし、小児がん経験者とその家族が「健康」について考える機会にする。 青年期の小児がん経験者の健康行動と健康観に関する調査を行い、平成27年度の発表に向け準備をすすめていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度に調査に関する研究計画を修正したため、調査の実施が平成25年度から26年度に延期になった。 青年期にある小児がん経験者の健康行動と健康観に関する調査(調査用紙印刷、送付、謝金、データ入力など)70万円、トロント小児病院での「小児がんフォローアップ外来と小児がん経験者への教育」に関する研修60万円、小児がん経験者教育セッション諸経費20万円、会議費・交通費20万円、小児がん経験者へのパンフレット作製費30万円、パンフレットと研究結果の郵送費8万円、アルバイト料20万円、文具その他20万円を予定している。
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