2013 Fiscal Year Research-status Report
子どもの虐待予防に向けた連携と協働モデルの開発―親性と家族機能に焦点をあてて―
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24593414
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
大橋 幸美 愛知県立大学, 看護学部, 准教授 (00552986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 みどり 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30257604)
山口 知香枝 名古屋市立大学, 看護学部, 講師 (70514066)
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Keywords | 育児支援 / 虐待予防 / 家族看護 |
Research Abstract |
親性と家族機能に焦点をあて、子どもへの虐待予防のために、出産施設と地域保健機関との連携と協働の開発モデルを開発することを目的に研究を進めている。妊娠・出産・育児期の継続的看護の視点からアンケート調査を含む研究であるが、平成24年度・平成25年度は虐待予防における現状把握とアンケート内容の項目、特に親性と家族機能に影響すると考えられる内容の検討を行い、調査場所の開拓と連絡と調整を課題としていた。 アンケート内容としては、研究者らが開発し信頼性と妥当性が検証された育児期の親性と西出らが開発した家族アセスメントインベントリー(FAI)を尺度として用いる。 そして、3年目には、出産後の家族を対象とする出産施設と地域保健センターでのアンケート調査を縦断的に行う予定である。 平成25年度における研究の成果として、親性と家族機能に関連する要因(アンケート調査における属性の内容)を再検討するために合計特殊出生率が、全国平均よりも高い特殊な地域である沖永良部島でフィールド調査を行い、育児期の親性と家族機能との関連および親性と家族機能に影響する要因をアンケート結果から分析し、地域特性について考察を深めた。今後関係学会で発表予定である。 子ども虐待予防の現状把握のために、「日本母性衛生学会」等の学会に参加し、看護師・助産師で虐待予防にかかわっている方々と積極的に交流をもち意見交換を行った。ドイツのバーデン・ヴュルテンベルク州、ハイデルベルグでの視察に基づき「Fruhe Hilfen und Kinderschutz」(HEIKE)プロジェクトとファミリー助産師の役割関して「第54回日本母性衛生学会」にて発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
育児支援と家族看護に関連する学会に参加し、研究成果を発表し、看護職をはじめとする虐待予防に関わっている多職種の方々と積極的に意見交換を行うことはできた。 さらに、平成24年度の調査報告を学会で行うこともできた。しかし、平成25年の4月に勤務大学が変わり新たな職場での仕事に従事することが優先され研究に関する時間の確保が難しく研究進捗状況に遅れが生じている。平成26年度はできるだけ研究への時間の確保に努めたいと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
妊娠・出産・育児期の継続的調査に向けて、出産施設と地域の保健センター(保健所)等、協力機関施設間による約50組の家族の把握を行い、出産後と1ヶ月後健診時の2回に親を対象にアンケート調査(属性等、研究者らが開発した育児期の親性尺度、家族アセスメントインベントリー(FAI))を行う予定である。 協力施設の開拓と調整、調査システムの構築等が、今後の課題である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初平成25年度は、協力機関の開拓とアンケート調査の準備まで予定していたが、勤務大学が変わり、研究に関する時間の確保が難しく、進捗状況に遅れが生じてしまった。そのため、今年度計画していた調査研究が遂行できなかった。 今年度は、昨年度の遅れを挽回するためにも研究の時間の確保に努め、研究協力機関の開拓と連絡調整、ならびにアンケート調査準備を進めていきたいと考える。 平成25年度未使用額と平成26年度研究費とをあわせて、下記の使用を計画している。 1.物品費:アンケートの作成2.旅費:研究協力機関への旅費、学会参加の旅費3.人件費・謝金:調査協力者へのお礼物品購入費4.その他:印刷費、学会参加費
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